犬の「賢い」「おバカ」基準はあくまで人間の見方
愛犬の話をするときに「うちの子、おバカな行動が多くてそこが可愛いの」という飼い主の会話を聞くこともあれば「時々驚くほど賢い行動をする犬を見かける」といった内容の会話を聞くこともあります。
このように犬の中には「賢い」と言われる犬もいれば、見た側の「愛らしい」と言う意味合いも含まれている「おバカ」と言われる犬もいます。
しかし、どちらもあくまで人間側の基準で見た評価です。もしかすると、犬によってはおバカと言われる行動を取っている犬であっても「実はこういう考えのもと動いていた」ということもあるかもしれません。
どちらがいい悪いじゃない!賢い犬・おバカな犬…どちらも可愛い♡
実際に犬が具体的にどのような意図でその行動をとっているかを理解することは難しいです。そのため、こうした基準はあくまで一般的な人間の見た基準によって評価されています。
賢い犬もおバカな犬もそれぞれ人間をあっと驚かすような行動をとることもあれば、賢いからこそ、おバカだからこその可愛らしい行動を見せてくれることあります。
賢いからいい、おバカだからいいというわけでもありません。どちらの評価を受けたとしても、どちらの犬も可愛いのです。
愛犬はどちら?『賢い犬』と『おバカな犬』の違い5選
「賢い」「おバカ」という基準は、あくまで一般的に人間から見た評価です。そのことを踏まえた上で、一般的に「賢い犬」と「おバカな犬」はどのような点が違うと考えられているのでしょうか。
1.学習する際の理解度
賢いかそうでないかという話題が上った時、やはり最も例に挙げられるのはしつけの面ではないでしょうか。学習の理解度が早ければ早いほど「賢い」と捉えられる傾向にあります。
基本的な「待て」「おすわり」「おて」といった動作はもちろん、トイレトレーニングや無駄吠えトレーニングなどの習熟度が早ければ早いほど「賢い」と言われる傾向にあります。
反対にこれらのしつけがなかなかうまく覚えられないと「ちょっぴりおバカ」「のんびり屋さん」と言われることもあります。しかし、実際には飼い主のしつけの仕方が間違っているケースもあったり、犬種による習性の違いなども影響しているため、一概に言い切れません。
2.叱られた時の態度
叱られた時の態度を見て「反省していそう。賢いな」と捉えられたり、反対に叱られても明るい表情でニコニコしている犬は「あれ?もしかしてちょっとおバカ?」と捉えられたりすることもあります。
また、叱られた後、再度同じ失敗を繰り返すか繰り返さないか、叱られた後もちょっぴり落ち込んだ様子を見せているか、あるいは切り替えが早くすぐに元気な様子を見せるか、なども見る側の基準に影響を及ぼしていることがあります。
3.他の犬と接する時の様子
犬はもともと警戒心の強い動物なので、知らない人や犬に対して匂いを嗅いだり様子を見たりと慎重に接することが多いです。こうした慎重な様子を見せつつ穏やかに接する犬は「賢い」と捉えられることが多いです。
反対に、どんな犬にも突進する勢いで近寄っていく犬は「ちょっぴりおバカ」などと、可愛らしいという意味合いを込めて言われることもあります。他にも警戒心が強すぎて威嚇する犬に対して「おバカ」という印象を受ける人も多いです。
ただ、このケースはすでに相手が危険な相手ではないと理解しているケースも多く、おバカではなく賢いからこそ、とも捉えることができます。
4.臆病な性質の度合い
臆病な性質をどのくらい持ち合わせているかによって、その後の行動に「賢い犬」「おバカな犬」と印象を受ける人もいます。
例えば、最初は慎重に近づいていたけれど、ある程度交流を深めた後は穏やかに仲良く接してくれる犬に対して「学習能力があり賢い」と評価する人は多いです。
反対にいつまで経っても威嚇し吠え続けたり、とにかく吠えて相手を威嚇してしまうといった態度をとる犬に対して「おバカ」と評価する人も比較的多いでしょう。
しかし、飼い主以外の相手に警戒する習性は、本来犬にとっては自然な行動です。そのため、犬側の視点に立ってみると、また違った評価が得られるかもしれませんね。
5.空気の読み方の上手さ
犬によって人との空気をしっかり読む犬と読まない犬がいます。特に家庭内で見られることが多く「うちの子は賢い」「うちの子はちょっとおバカで可愛い」という意見に分かれることがあります。
例えば、家族内で喧嘩が起きた時、その様子をオロオロと見守ったり仲裁しようとする行動をとったりする犬に対して「賢い」と捉える人は多いです。反対に、空気を読まず「構って!」「撫でて」と近寄る犬には「おバカ」と感じる人も多いかもしれません。
他にも落ち込んでいる飼い主に対して、慰めるような行動をとる犬に賢いと感じるというケースも多く聞きます。しかし、空気を読まずおバカな行動をとる犬に「おバカだけれど癒される」という声もあるので、どちらがいいとは言えませんね。
まとめ
いかがでしょうか。犬に「賢い」「おバカ」と評価をする人は多いですが、実際には犬の視点から見ると全く別の評価を得ているかもしれません。「賢い犬」と「おバカな犬」はあくまで人間の基準ですので、飼い主もあまり気にせず愛犬の性質そのものを愛してあげましょう。