1.寝床を作りたい
わんこが『ホリホリ』して困るものの筆頭といえば、ソファやベッドではないでしょうか?『ホリホリ』を注意せずに一連の動きを見ているとわかりますが、思う存分『ホリホリ』をした後、わんこはくるくる回ると満足そうにその場に腰を落ち着けます。
つまりわんこは寝床を作ろうとして『ホリホリ』をしているのです。野生で暮らしていたころ、わんこは穴を掘って安心できる寝床を作り、そこに身を隠して睡眠をとっていました。その本能が残っているため、ソファやベッドを自分が安心できる、気に入る形に整えようとするのです。
2.大事なものを隠したい
おもちゃやおやつをもらった後、その戦利品をくわえたり側に置いたりしたままで『ホリホリ』をしているときは、穴を掘って隠しておきたいと思っている可能性が高いでしょう。
漫画やアニメなどでもよく、飼い主さんがなくしたと思っていたものが愛犬の掘った穴から見つかるなんてシーンがありますよね。わんこは野生のころ、食べきれなかった食糧を穴に埋めてとっておき、後で掘り返して食べていました。このころの名残りから、気に入ったものをまた後で楽しむために、穴を掘って埋めようという習性があるのです。
3.ストレスが溜まっている
いつもくつろいでいる場所というわけでもなく、おもちゃやおやつを持っているというわけでもないのに見境なく『ホリホリ』を繰り返している場合には、ストレス発散をしている可能性があります。
そもそも『ホリホリ』はわんこにとって遊びの意味も持っています。ある程度の『ホリホリ』であれば「暇つぶしに遊んでいるのかな」と済ませてしまって問題ありませんが、あまりに破壊の程度がひどい場合や『ホリホリ』の頻度が高い場合には、ストレスから常同障害を引き起こしている可能性もあるので注意が必要です。
4.自分の痕跡を消したい
トイレで用を足した後の『ホリホリ』は、自分の排泄物を隠すためにしていると考えられます。排泄物の匂いはマーキングとして自分のなわばりを示す効果もありますが、一方では自分の存在を外敵にアピールすることにもなってしまいます。
そのため排泄物に砂や土をかぶせ、自分の痕跡を消そうとしているのです。室内トイレだけでなく、お散歩で排泄をしたときにアスファルトの地面を後ろ足で引っ掻くような行動をとる子がいますが、それも同様の理由です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?「わんこの『ホリホリ』の理由は理解できたけれど、『ホリホリ』で家具をダメにされてしまうのはなぁ…」と頭を抱えている飼い主さんもいるかもしれません。
これまでご紹介してきたように、穴掘り行動はわんこの本能に従っているところも大きいため、完全にやめさせるのは難しい面もあります。無理にやめさせると、「穴掘りが出来ないこと」がかえってストレスになってしまう可能性も否定できません。
古くなったタオルなど壊されてもいいものを与えて思う存分に『ホリホリ』させてあげたり、今は引っ掻きに強い素材のソファなども市販されていますから買い替えを検討するのも1つの方法かもしれません。わんこの『ホリホリ』と上手に付き合っていきたいですね。