1.適切な温度管理をしない
室内で留守番をさせる時にまず注意しなければならないのが、犬にとって快適な温度管理を行うということです。
特に日差しが強く気温が高くなる時間帯がある季節は、閉め切った室内では室温が上昇してしまい、犬が熱中症になってしまう可能性があります。
近年は夏だけでなく春から秋まで長い期間の中で、気温が高くなることがあるので注意が必要です。
飼い主さんが在宅している朝晩は涼しくても、日中の気温が高いと室温がぐっと上がってしまうので、エアコンなどで一日中快適な温度になるよう管理するようにしてください。
また、同じ室内でも場所によって室温が変わるので、犬が自分で寝る場所を選べるようにしてあげることも必要です。
窓際は日差しで暑くなってしまったり、エアコンの風が当たる場所では寒くなってしまったりすることがあるので、時間や状況によってある程度犬が動くことができるようにしておくといいでしょう。
ケージやサークル内で留守番をさせる場合は、極端に暑くなったり寒くなったりするような場所に設置しないようにするなど工夫してあげてください。
2.窓を開けっぱなしにする
マンションの高層階などでは、空き巣などの心配が少ないことから窓を開けっぱなしで外出している人も少なくありません。
閉め切っているよりも空気が入れ替わって、快適に留守番させることができると考えてあえて犬の留守番時に窓を少し開けて行く人もいるようです。
しかし、これはとても危険なことなので絶対にやめてください。窓を開けて網戸を閉めていたとしても、犬が体当たりしたり頭で強く押したりすることで網戸が外れて落下してしまう危険性があるからです。
飼い主さんが在宅している時はそのようなことをしなくても、留守番中に退屈をして窓の外を眺めている時などに鳥が飛んでいるのを見つけたり、ベランダに虫が歩いているのを発見したりして興味を引かれると思わず飛びついてしまうことがあります。
実際、人間の子どもがマンションの窓から落下する痛ましい事故なども起きています。犬なら自分で網戸を開けることはないと油断している人もいるかもしれませんが、そうした事故と同じことが起こる可能性が十分あるということを忘れないでください。
3.おもちゃをすべて片付ける
犬の留守番中に、床に落ちているものなどを片付けておくことはとても大切だと思います。犬の誤飲や物を壊されることを防ぐためには有効な手段です。
しかし、犬のおもちゃも含めてすべて片付けてしまうと、犬は非常に退屈をすることでしょう。そして、退屈をした犬はソファやクッション、テーブルなどの家具やドア、柱などを噛んだり引っかいたりしてしまうことが考えられます。
犬が何かを噛んだり、押さえこんで引きちぎったりする行動は、基本的にいたずらをしたいというわけではなく本能的な欲求として行われるものです。本能が満たされないとストレスが溜まってしまうので、さらなる破壊行動を招く可能性もあります。
犬をひとりで留守番させる時には、退屈させないように丈夫で噛み心地の良いおもちゃや、おやつ入りの知育おもちゃなどをいくつか用意しておいてあげることをおすすめします。
まとめ
犬を留守番させる時に気をつけなければならないのが、愛犬の心身にトラブルが起きないように室内の管理をするということです。
熱中症や低体温などにならないよう室温をしっかりと調整し、ストレスが溜まらないような環境を作ってあげるようにしてください。
また、突然長い時間の留守番をさせたり、帰宅せずに外泊したりすると犬を非常に不安にさせます。
犬はいつもと違うことが苦手なので、なかなか飼い主さんが帰らないことに不安を感じてパニックを起こすこともあります。
そのような状況に陥ると、暴れたり破壊行動をしたりと思わぬ行動を取ってしまい、犬自身が怪我をする危険性もあります。
犬の留守番はしっかりとした準備をすることが大切なのです。