犬が漏らしてしまう原因4つ
1.避妊・去勢手術
手術を行ったすべての犬に起こるわけではありませんが、避妊や去勢手術が原因で漏らしてしまうことがあります。
手術を行うことで男性・女性ホルモンが減り、外尿道括約筋という尿道を閉める筋肉が弱ってしまうのです。それにより、20%程度の確率で漏らしてしまう犬がいます。
手術から3年ほどで漏らす症状がでてくることが多いです。
避妊・去勢手術から3年ほど経ったことで漏らしてしまうようになった場合は、動物病院に連れていきましょう。
2.ストレス
ストレスを感じることでも漏らしやすくなってしまいます。恐怖を感じたり、長時間の留守番で不安を感じて漏らしてしまうのです。
また、引越しや知らない人が家にくるなど、環境が変わってしまったストレスで漏らすようになってしまう犬もいます。
ストレスから漏らしていると考えられる時は、叱るのではなく、愛犬が安心できる環境を作ってあげることが大事です。
3.老化
老化が進むと筋力が低下するため漏らしやすくなる場合も多いです。筋力や視力が低下し、トイレではないところで排泄してしまうこともあります。
また、認知症が進んで排尿をコントロールできなくなってしまうこともあるでしょう。
老化が原因の場合は、漏らしてしまうのを改善することは難しいです。おむつを履かせたりタオルで拭いてあげるなどのケアが必要になってくるでしょう。
4.ケガや病気
ケガや病気が原因で漏らしてしまうようになることもあります。骨折やヘルニア、脳の中枢神経が傷ついたりすることで尿道括約筋が機能しなくなるのです。
病気の場合は命に関わることもあるので、早急に動物病院に連れて行ってください。
次の章で、病院に連れていくべき症状や漏らしてしまった時に考えられる病気をご紹介していきます。
犬が漏らしてしまった時に考えられる病気
犬が漏らしてしまう時は、さまざまな原因があることをご理解いただけたかと思います。
犬が漏らしてしまった時に考えられる病気には以下のようなものがあります。
1.細菌感染
大腸菌などの細菌が原因で膀胱炎になってしまうことがあります。
細菌が腎臓にまで入ってしまうと、「腎盂腎炎(じんうじんえん)」になってしまい、命に関わることもあるので注意が必要です。
2.椎間板ヘルニア
脊髄が圧迫されることで首や腰に痛みが出たり麻痺してしまう病気です。
圧迫される場所によっては、排尿にも障害がでて漏れてしまうことがあります。
3.脊髄腫瘍
その名のとおり、脊髄に腫瘍ができる病気です。病気が進行するにつれて、麻痺を起こして歩くのが困難になってしまうので失禁してしまう場合があります。
上記のような病気の場合は漏らす以外にも、食欲減退や発熱などの症状もみられます。
とくに、以下のような症状がみられた場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。
- ベッドがいつも濡れている
- 陰部が常に濡れていたり赤くなっている
- 膀胱を押すと、おしっこが出てくる
- 歩きながら尿が垂れている
- 足がふらついている
- 排尿のときに鳴く
まとめ
犬が漏らしてしまう原因をご紹介しました。愛犬が漏らしてしまうと、つい叱ってしまう飼い主さんもいるでしょう。
しかし、頻繁に漏らす場合には今回ご紹介したような原因が潜んでいるかもしれません。
愛犬が漏らした時に他の症状がないか確認し、病気の可能性がある場合はすぐに動物病院に連れていきましょう。