1.退屈している
犬がいたずらをする理由のひとつが、単純にひまで退屈をしているからということが考えられます。
家庭犬の多くは一日中室内で過ごしていますが、人間のようにテレビを見たり本を読んだり家事をしたりするということはなく、「特にやることがない」状態が続いています。
散歩や飼い主さんとの遊びで、体力も気持ちも十分に満足していれば家にいる時はほとんど寝ていると思いますが、そうでない場合ひまを持て余して楽しいことを自分で探すことになります。
犬にとって楽しいことというのは、物を噛んで壊したり、走って暴れたりといったことになるので、飼い主さんからはいたずらや困った行動に見えてしまいます。
犬がテーブルやイスの脚など家具をかじったり、クッションの綿を引っ張り出したりといったいたずらをしている時は、犬が退屈している可能性があります。
また、飼い主さんがいない留守番中に行われるいたずらも、退屈によるものである場合があります。
犬用のおもちゃを日替わりで部屋に出すようにして飽きない工夫をしたり、散歩の時間を増やしたりすることで落ち着くことが考えられるので、ぜひ試してみてください。
2.ストレスが溜まっている
犬は運動不足やコミュニケーション不足、環境の変化などさまざまなことからストレスを抱えてしまいます。
そうしたストレスが蓄積されると、それを発散するために破壊行動などを起こすことがあります。
犬のいたずらが急に増えたと感じたら、家庭環境や生活リズムに変化はなかったかなど犬のストレスになるようなことがなかったか、考えてみてください。
犬は体を思い切り動かして体力を使ったり、飼い主さんとたっぷりスキンシップを取ったりすることでストレス発散をすることができると考えられています。
いたずらに困っている時は、犬のストレスを減らすためにコミュニケーションを取りながら、ストレスの原因を突き止めて根本的な解決を目指しましょう。
3.本能的な行動をしている
犬にとって物を噛むことや、布を引きちぎること、地面を掘ること、走ってジャンプをすることはごく自然な行動です。
自然の中で狩りを行う野生動物として生きていれば、当たり前にする行動ばかりですが、これを家の中でされてしまうと「困ったいたずら」になってしまいます。
本能が満たされずにいたずらをしている場合は、遊びの中にそれらを取り入れたあげることで満足して解決することがあります。
犬種によって好む行動が多少異なるので、愛犬が行うことが多い本能的な行動を観察して、遊びに応用してみてください。
4.飼い主さんの気を引きたい
いたずらの原因として、退屈と並んで多く見られるのが「飼い主さんの気を引きたい」という心理です。
犬がいたずらをしたり暴れたりしていると、飼い主さんはやめさせるために名前を呼んだり、「こら!」と声をかけたりするでしょう。
それでもやめないときは、犬のそばに行ったり抱っこをしたりすると思います。
飼い主さんのことが大好きな犬や、かまってもらえず寂しい思いをしている犬は、少しでも自分のことを見てもらえたり触ってもらえたりすることに喜びを感じます。
そのため、叱られてもいいから、といたずらをして飼い主さんの注目を集めようとするのです。
まとめ
犬のいたずらは飼い主さんにとってはとても困った問題だと思います。
しかし、犬の多くは飼い主さんを困らせるためにいたずらをしているという認識はなく、退屈しのぎやストレス発散のために行っているため、その原因を解消することでいたずらも減らすことができます。
犬がするいたずらは、本能的な欲求が満たされるものが多いので、それに変わるものとして噛み心地の良いおもちゃを用意したり、引っ張りっこや持ってこいなどの遊びをしたりすることで満足することもあります。
犬がいたずらをする時は、いたずらを叱るだけでなく、原因を追究して根本的な解決を目指しましょう。