犬が知らない人に吠える心理
1.飼い主を守りたい
犬が知らない人に吠えるのは「防護本能」といい、飼い主や家族を守るための行動です。知らない人を警戒し、「こっちへ来るな!」と威嚇しているのです。
よく観察してみると、知らない人の中にも愛犬が「吠える人」と「吠えない人」がいることがわかります。いきなり吠える人もいれば、ジッと見つめた後に吠える人もいれば、目で追うだけで吠えない人もいます。
知らない人だからと誰にでも吠えるわけではなく、警戒するべき人か、吠えて威嚇するべき人かをしっかり見極めているのです。
2.身を守らなければ!
犬は「自分の身を守らなければ!」という防衛本能によって知らない人に吠えることがあります。
臆病でビビリな性格の犬や他人に対して警戒心の強い犬は、ただすれ違うだけの知らない人にも激しく吠えてしまうことがあります。
吠えるだけではなく、飛びかかったり咬みついたりする可能性が少しでもあると感じるのであれば、プロの力を借りてでもやめさせなければなりません。
過去に身の危険を感じるほどの恐怖体験があったのかもしれません。子犬の頃の社会化期を充実に過ごすことができなかったのかもしれません。
知らない人への恐怖心は、知らない人と接する機会を与えなければ改善されません。
ドッグランへ行くなど、愛犬に知らない人との交流の場を与えてみてください。
すぐに改善というのは難しいですが、数カ月~1年くらいは根気強く付き合ってあげてほしいです。
3.こっちを見て♡
社交的で人が大好きな犬は自分に注目してほしくて「こっちを見て♡」と知らない人に吠えることがあります。
私は「吠えられた」ではなく「話しかけられた」と表現するのですが、口角が上がって微笑んでいるような表情をしていたり、しっぽを大きく回すように振っていたり、警戒している様子ではないことがわかります。
おそらく「こんにちは」と声をかけたかったのだと思います。あまり犬が得意でない人はいきなり吠えられて驚いてしまうかもしれません。
警戒していない様子であれば挨拶を返してあげてほしいですし、飼い主であれば「驚かせてすみません」と一声かければよいと思います。
4.テリトリーを守りたい
自宅の窓から外を眺めている時、通りすがりの知らない人に吠えるのはテリトリーを守るためです。「ここは私の縄張りだぞ!」と主張しているのです。
これもまた、犬にとって知らない人の中には吠える人と吠えない人がいます。
走っている人、大きな声で会話をしながら歩いている人、ヒールの音を立てながら歩く女性、大きな荷物を持って歩いている人など、吠えられやすい特徴を持っている人には吠えてしまいます。
窓の外を眺めることを日課にしている犬がいますが、知らない人に吠えるということは、警備をするために窓際にいるのでしょう。
飼い主が「やめなさい!」と大きな声で叱ってしまうと、加勢をしてくれたと勘違いさせてしまうことがあります。低い声で優しく「やめなさい」「いけません」と叱るとよいです。
すぐに吠えるのをやめることができたら「おりこうさん」と褒めてOKです。
おやつをご褒美に与えてしまうと、おやつをもらうために吠えるようになってしまう可能性があるのであまりおすすめしません。
5.「○○さん!こんにちは♡」
犬自身の知り合いに挨拶をするために吠えているということがあります。
飼い主にとっては知らない人かもしれませんが、犬にとっては知り合いなのです。
- お散歩の時によくすれ違う人
- 窓から外を眺めている時によく微笑んでくれる人
- 庭で遊んでいる時によく声をかけてくれる人
- トリミングサロンや動物病院でよく会う人
このような人かもしれません。
その知らない人にとってもよく見かける犬で、飼い主の名前は知らないけど犬の名前は知っているなんてこともあります。
まとめ
犬が知らない人に吠える心理を5つ解説しました。
- 飼い主を守りたい
- 身を守らなければ!
- こっちを見て♡
- テリトリーを守りたい
- 「○○さん!こんにちは♡」
愛犬が知らない人に吠えることでお困りなのであれば改善するべきだと思いますが、なぜ吠えるのか理由を知った上で見極める必要があるのではないでしょうか。