危険性も?犬が『ハアハア』呼吸をする理由5選
犬が「ハアハア」と荒い呼吸をすることを『パンティング』と言います。一般的にパンティングは、犬などの動物が体温調節するために行う呼吸を差しますが、犬が「ハアハア」とパンティングする時は具体的にどのような理由が考えられるのでしょうか。
1.暑さを感じて体温を調節している
前述したようにパンティングの基本的な理由として、暑さを感じているために体温を調節しようと呼吸しています。そのため、パンティングしている際は犬が暑さを感じていると考えて良いでしょう。
夏場であれば気温が高く湿度も高いため、蒸し暑さを感じて熱中症にならないようパンティングしていますし、冬場でも暖房器具によって室温が高くなりすぎていると、パンティングすることで暑さを和らげようとすることがあります。
しかし、精神的な理由などで暑さを感じていることもあり、その場合はまた別の理由で「ハアハア」と荒い呼吸をしていることになります。
2.興奮している
犬の体温が上昇してしまう心理状態として、興奮状態である時が挙げられます。おもちゃで一緒に遊んだ後や散歩に行った後、他の犬や人と会った時など、楽しさや嬉しさから興奮している時に見られます。
人間にも同じような状態が見られますが、興奮することでより多くのエネルギーを使うことになり、この作用によって体温が急上昇することがあります。
犬の場合、脳が体温の急上昇を感知すると、パンティングという行為で体温を調節しようと試みる行為が「ハアハア」と荒い呼吸につながります。
3.緊張している
「ハアハア」と呼吸する理由に、緊張状態が挙げられます。何らかの理由によって、不安や恐怖、緊張を感じている時、「ハアハア」と呼吸をすることで気持ちを落ち着かせようとしているのです。
犬によってストレスがかかる状況は様々ですが、臆病な犬であれば、他の犬や人に近寄られるだけで「ハアハア」と緊張している様子を見せる犬も多いです。
また、多くの犬に共通する緊張状態になりやすいシーンとして、病院が挙げられます。病院に連れて行った時、途端に「ハアハア」と息が荒くなることはありませんか。これは緊張状態に入っているサインです。
4.異物誤飲による努力性呼吸状態
あまりにも呼吸の速度が速かったり、時折何かを吐き出そうとするような仕草を見せたりと苦しそうな様子を見せる場合は、飼い主の気付かぬうちに異物を誤飲してしまっている可能性があります。
「グェッ、グェッ」と頭を下に下げ、どうにか吐き出そうとする様子が見られるので、この場合は異物がより奥へと行かないように、無理に吐き出させようとせず、かかりつけの動物病院に電話などをして指示を仰ぎましょう。
5.心臓や呼吸器に関する病気の疑い
慢性的に暑くないのに突然「ハアハア」と息が荒くなったり、他にも食欲不振や元気がない、咳をするなど他の症状が見られる場合は、心臓病や呼吸器に関する病気を患っている可能性が疑われます。
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 心筋症
- 肺炎
- 気管支炎
- 貧血
このような病気が代表的な事例として挙げられます。このような病気は、早期発見・治療がとても重要です。飼い主から見て少しでも「おかしいな」と感じたら、すぐに病院へ連れて行き、検査や診察をしてもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が「ハアハア」と呼吸する時、その場の状況によって様々な理由が考えられます。しかし、中には見逃してはいけない症状が隠されていることもあるので、少しでも違和感を抱いたらかかりつけの動物病院に相談しましょう。