老犬になったら見直すべき生活環境
1.歩きやすい床
筋肉が衰えて足腰が弱くなってくる老犬のため、歩きやすい床であるかどうか見直すとよいです。
成犬の頃からフローリングには滑りにくい工夫をされていると思いますが、老犬になるとラグやマットや絨毯が滑ったり転倒したりする原因になることがあります。
- 老犬が歩いてもめくれたりずれたりしない敷物を選ぶ
- 爪が引っかからないように毛足の長い敷物は避ける
- 汚れた時にかるく拭くだけでよいものや洗濯機で丸洗いできるものを選ぶ
敷物であればこのようなものがおすすめです。フローリングに直接、滑り止め加工ができる塗料を使用するのもよいと思います。
2.なるべく床に物を置かない
老犬の歩行を妨げたり、滑ったりする原因になるような物は床に置かないようにしましょう。クッションに乗ろうとして手足を滑らせ、転倒して骨折をするなど怪我の原因になりやすいです。
愛犬用のベッド・マット・トイレ・水を置いておく程度がベストです。使用しない物は引き出しやクローゼットにしまいましょう。
家電製品などの配線につまづき転倒することがあります。壁に固定したり、使用しない時はコンセントから抜いたりなど片付ける癖をつけるようにするとよいです。
3.家具の配置
老犬のための家具の配置には、特に工夫したいことがあります。それは「家具の配置を変えない」ことです。
視力が低下した老犬は、家具に体を寄せるようにして「ここにはソファーがあって…」「テーブルをこっちに曲がると水が置いてあって…」など確認しながら目的の場所まで歩くことがあります。
家具の配置が変わってしまうだけで目的の場所までたどり着けなくなってしまうことがあるため、買い替えもしばらく待ってあげた方がよいでしょう。
4.ペットフェンスを活用する
老犬になると歩行を上手くコントロールすることができなくなり、行きたい方へ行けなくなることがあります。
家具の隙間に入り込んでしまい、そのまま出られなくなってしまうことがあります。
ペットフェンスを活用して狭い隙間を塞いだり、立ち入ってはならない場所を塞いだりするとよいです。
5.リビングに専用スペースを作る
老犬になると室内をウロウロと動き回ったり、徘徊したりすることがあります。目が見えない・耳が聞こえない・においがしないなどを理由に不安になり、飼い主を探して回ることもあります。
専用スペースは家族が集まるリビングにあるとよいです。人の気配を感じられるだけでも安心し、眠りにつくことができます。
飼い主が寝る時は一緒に寝室に移動できるよう、キャスター付きのケージ・折りたたみ式のハウス・サークルなどを活用するのもよいです。
6.体を労わる寝床を作る
老犬になると筋力が低下することで寝返りにも一苦労することがあります。
低反発素材がよいのか、高反発素材がよいのか、介護用のベッドやマットがよいのかなど必ず悩む時が訪れます。とにかく色んな寝床を使ってみるとよいです。
昨日まで自力でスッと起き上がれていたのに、今朝になって起き上がれなくて鳴いて呼ぶなんてことがあります。
寝ている時間が増えるため床ずれができやすく、脱毛や出血によって気づくことがあります。
粗相もしやすくなるので洗濯機で丸洗いできるベッドやマットだと常に清潔な寝床を用意してあげることができます。
まとめ
老犬になったら見直すべき生活環境を6つ解説しました。
- 歩きやすい床
- なるべく床に物を置かない
- 家具の配置
- ペットフェンスを活用する
- リビングに専用スペースを作る
- 体を労わる寝床を作る
老犬の体の調子は毎日同じではありません。寝てばかりいる日もあれば、室内を歩きたがる日もありますし、急に元気になったり急に元気がなくなったりすることもあります。
そのため、老犬と暮らす生活環境は、日々の変化にも対応できる状態であるべきだと思います。