なんで唸るの?まずは原因を知ることが大事
犬が唸るのは、さまざまな場面で見られます。まずは、それぞれの場面において「犬はなぜ物を咥えて唸るのか?」という原因を知っていきましょう。
①自分のお気に入りのものを咥えているとき:所有欲の高まり
オモチャや毛布など、その子にとってお気に入りのものを咥えているときに取ろうとすると、唸ることが多いでしょう。それは「これは私の!」という所有欲や独占欲が高いことが原因と考えられます。
この場面での唸りは威嚇に似ていて、無理に取り上げようとすると噛まれる恐れがあります。
②飼い主さんの所有物を咥えているとき:構ってほしい!という気持ち
バッグや靴、お財布、ハンカチなど、飼い主さんの所有物を咥えて離さず、取ろうとすると唸ることはありませんか?これは、飼い主さんに対して「構って!」「もっと遊んで!」という気持ちの表れです。
特にお出かけ前のバタバタしているときや、家事や掃除をしていてあまり犬に構ってあげられないときに、この場面がみられます。
③引っ張り合いっこをしているとき:楽しい!嬉しい!という気持ち
引っ張り合いっこをしているときに唸るのは、飼い主さんに対して怒っていたり威嚇しているわけでなく、「楽しい!」「もっと遊んで!」という気持ちの表れです。いわゆる興奮の一種で、動くものを追いかけたり噛みつくことは犬の本能といえます。
愛犬の唸りをやめさせたい!正しいしつけ方法とは?
ここでは、犬の唸りの対策法をご紹介します。
①所有欲の高まりを抑える
愛犬が所有欲や独占欲が強い場合、決して無理やり奪うことはしてはいけません。飼い主さんに対して反抗的な態度や攻撃性を示し、噛みついてしまう恐れがあります。
そのため、所有欲や独占欲を抑えることが対策となります。
今犬の手元にあるものよりも、魅力的なものを見せてみましょう。例えば新しいオモチャや、少し豪華なオヤツなど。そうすることで執着を少しずつ弱めることができます。
②飼い主さんの所有物に興味を持たせない
愛犬の目が届く範囲に、飼い主さんの所有物を置かないことが対策となります。そのため、靴は靴箱にしまう、バッグはクローゼットにしまう、などの単純な作業こそが重要になります。
また愛犬が自分の所有物を咥えているときは、「コラ」や「ダメ」などと声をかけてはいけません。そうすることで犬は「飼い主さんに構ってもらえた!」と認識してしまい、唸ることで「飼い主さんの気を自分に集めることができる」と学習します。
このようなときは、「黙ったまま所有物を取り上げ、無視をすること」が最適な対策です。
③興奮させすぎない
オモチャやヒモの引っ張り合いっこは、犬にとって本能をくすぐられるものです。興奮が頂点に達してしまうと鎮めることはなかなか難しいので、良いタイミングでやめることが大切になります。
引っ張り合いっこのやめどきは、「唸りながらオモチャやヒモを引きちぎろうとしたとき」です。このタイミングでオヤツを持ち、気を引かせましょう。そうすることで、興奮を鎮める(クールダウン)ことができます。
まとめ
犬の唸りは威嚇や攻撃性だけではなく、楽しい感情のときにも発するということが分かりました。あまりにも所有欲や独占欲が強いと、飼い主さんに対して反抗的な態度をとったり、日常生活にも支障を及ぼします。愛犬の行動をきちんと見極め、しっかりと対策をしていきましょう。