春
1.住環境
春は一日の気温差が激しい季節です。朝晩は寒く日中は気温が上がる日が多いので、気温の大きな変化が犬の体調不良を引き起こすことがあります。暖房や布団類をうまく活用して、気温差をカバーしてあげましょう。
また、屋外でもノミやダニが繁殖しやすい季節になっていきますので、常に部屋の清潔を心掛けましょう。
特に、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)があるダブルコートの犬種(チワワやゴールデンレトリバー、柴犬、シーズーなど)は春と秋に換毛期があり、部屋の中にも抜け毛がたまりやすくなります。毛の生え変わる時期には、いつもより頻繁にブラッシングやシャンプーをしてあげてください。
春の換毛期は冬毛が落ちることで低密度の夏毛が生え、夏の暑さに備えることができます。
2.散歩
春は花や草花がたくさんあり、散歩では嗅覚や触覚で犬の脳を刺激することができるでしょう。いつものコースだけでなく、ちょっと違う道を通ってみたり、海や川など遠出してみたりと、探検してみるのも良いでしょう。春の気持ちよさを感じることで、ストレス発散にもなるかもしれません。
夏
1.住環境
犬は日本特有の高温多湿な気候を苦手と感じています。部屋の温度は25~28℃、湿度は45~60%を保ちましょう。エアコンの冷気は下に溜まるので、部屋の冷やしすぎには注意が必要です。犬は飼い主さんの足元と同じくらいの高さで生活しているので、足元での冷え具合を気にしてあげましょう。
また日中は日差しがとても厳しいので、窓際に犬の寝床を置くのは避けてください。遮光カーテンを付けるのもオススメです。
2.散歩
夏の散歩は、朝晩の涼しい時間帯に行うようにしましょう。ここで注意が必要なのは、地面のアスファルトの熱さです。日中の熱を十分に吸い込んでいて、朝晩であっても冷めていないことが多くあります。。飼い主さんが「涼しいな」と思ってもアスファルトはまだ熱いことがありますので、しゃがんで地面に手をあてて、犬がいる高さでの温度を確認しましょう。熱くなったアスファルトやマンホールで犬が肉球をやけどすることもあります。
暑さを和らげるためにサマーカットをするのも一つの方法ですが、デメリットもあることも考えて行ってください。短く毛をカットすることで、太陽光がより皮膚に直接あたりやすくなり、逆に体温が高くなりやすくなってしまう可能性や毛質が変わる、違和感から犬が歩かなくなる可能性が考えられるそうです。
秋
1.住環境
春の換毛期と同様、ブラッシングとシャンプーをしっかりと行いましょう。低密度の夏毛が落ちて、フワフワの保温性が高い冬毛が生えます。
また、夏の暑さで体力が落ちていることも考えられるので、健康管理や食事管理がとても大切な季節でもあります。夏は暑くてたくさん運動できなかった分、少しずつ運動量を増やして筋力を付けましょう。また免疫力をアップさせる食事を作ってあげるのも良いでしょう。
2.散歩
秋は春と同様、積極的に外に散歩に出かけましょう。残暑の空気やニオイ、柔らかい風などの秋特有の雰囲気を感じることができ、犬も興味津々で楽しく散歩することができるでしょう。
冬
1.住環境
部屋の温度は20~23℃、湿度は50~60%を保ちましょう。夏とは反対に、部屋は暖かくても飼い主さんの足元の高さは冷えていることがあるので、足元の高さで寒くないかを確認しましょう。サーキュレーターなどで空気を攪拌させると、部屋の上下で温度差がなくなります。
短時間の留守番であれば暖房やホットカーペットは切り、ハウスの中に毛布やクッションを入れてあげれば充分なこともあるでしょう。乾燥しやすい季節なので、皮膚や呼吸器が乾き過ぎないようにするために加湿器を設置するのがオススメです。
2.散歩
冬の寒い季節でも、なるべく散歩に出かけましょう。外の空気に触れたりニオイを嗅ぐことで、ストレス解消にもなります。雪が降った日は、初めてみる雪の景色にテンションが上がって雪遊びをするかもしれません。寒さが苦手な犬は洋服を着せることで防寒になります。
しかし、激しい雪や雨の日、とても寒くて犬自身も散歩に行きたがらない時は無理に散歩に行く必要はありません。その場合には、犬がストレスを溜めないように、家の中でヒモの引っ張り合いっこやボール遊びをしてあげるのもいいでしょう。
まとめ
日本に住んでいる犬のほとんどは、外国が原産国で、日本の蒸し暑い夏を過ごすには向いていません。また日本原産の犬にとっても、近年の暑さは耐え難いものがあります。そのため、現在の日本の気候に合わせて住環境や散歩の仕方、ケアの仕方を整えてあげる必要があります。愛犬が一年を通してずっと健康でいるために、できることはなんでもしてあげたいですね。