老犬の介護で絶対に必要なこと
1. 慌てることなく冷静に対応することができる強い精神力
老犬の介護には何が起きても慌てることなく冷静に対応することができる強い精神力が必要です。
老犬になると突然の出来事が増えます。今朝は元気にお散歩をしていたのに夜になって体調を崩し、そのまま寝たきりになってしまうなんてことがあります。
ほとんどの飼い主が慌てふためいてしまうことであろう発作や痙攣など、急に重い症状に襲われることもあります。冷静でなければ適切な対応はできません。
2.緊急時に対応してもらえる動物病院を見つけておくこと
24時間対応している動物病院、夜間の診療を受け付けている病院、診療時間外の初診の患者も受け入れてくれる病院など見つけておくことが必要です。
老犬の体調はいつどのように変化や悪化をするか分かりません。真夜中かもしれませんし、かかりつけの動物病院の休診日かもしれません。緊急事態が起きてから動物病院を探していては間に合わないこともあります。
私が経験した緊急時の恐ろしい出来事は、日曜日の夕方に愛犬が苦しみだし、かかりつけの動物病院は休診日で電話にも出ない、あちこちの動物病院に電話をしてみたけど「受診したことのある患者さんしか診ません」と断られ続けたということです。
幸い、対応して下さった獣医さんのおかげで今も元気にシニア生活を送っています。
3.毎日の変化を細かく把握しておくこと
老犬の何気ない変化にも敏感になり、手帳やノートに書き留めるなど把握しておくことが必要です。
- 歩くスピードが落ちた
- ごはんを食べ残すようになった
- お水を飲む量が減った
- 硬いおやつを食べなくなった
- 名前を呼んでも反応しなくなった
- 起き上がったり立ち上がったりするのに時間がかかるようになった
どんな些細な変化でも構いません。把握しておくことで万が一の時に役立ちます。
明らかな異常が起きて動物病院へ行った時、「いつからですか?」と獣医師に聞かれてはっきりと答えられた方がより正しく診断を受けることができます。
病気の早期発見にも繋げることができれば悪化することもなく、簡単な治療で済むことがあります。
老犬は全身麻酔のリスクが非常に高く、手術は不可能だと診断されやすいです。
苦しむ愛犬を目の前にして、これ以上は何もしてあげられないということが起きては悲しいばかりです。
4.愛犬の変化に合わせて工夫し続けること
室内の環境は老犬に合わせて常に工夫し続けることが必要です。
- 階段やソファーの上り下りができないようにする
- 家具の角にクッション材を取り付ける
- 床に物を置かない
- ラグやマットは慎重に使用する
階段やソファーの上り下りは転落の危険があります。ペットゲート・ペットガード・ペットフェンスなどを利用するとよいです。
家具の角で頭や体をぶつけやすくなるため、クッション材を取り付けるとよいです。
床に物が置かれていると上手く歩くことができません。トイレやお水を飲みに行きたいのに立ち往生してしまいます。
ラグやマットは躓きや転倒の原因になりやすいです。老犬がおぼつかない足取りで歩いてもめくれたりずれたりしないもの、爪を引っかけてしまわないものなど、安全確認をしながら敷かなければなりません。
ケージ・ベッド・トイレ・お水などの位置はあまり変えない方がよいです。視力が低下したり目が見えなくなってしまったりした時、たどり着けなくなってしまいます。
まとめ
老犬の介護で絶対に必要なことを4つ解説しました。
- 慌てることなく冷静に対応することができる強い精神力
- 緊急時に対応してもらえる動物病院を見つけておくこと
- 毎日の変化を細かく把握しておくこと
- 愛犬の変化に合わせて工夫し続けること
歩行が困難になった老犬用のハーネスやペットカート、寝ている時間が増えた老犬の床ずれを防止するベッドやサポーターなど、介護をする飼い主にも介護をされる愛犬にも快適な介護グッズを揃えておくことが必要になることもあるでしょう。