犬のためのヨーグルト新発売
ヨーグルトは人間の食べ物の中で、犬が食べても大丈夫なものの1つです。無糖のプレーンヨーグルトをフードのトッピングやおやつに利用しているという方も多いのではないでしょうか。
2021年9月、オーストラリアで犬のために特別にデザインされたヨーグルトが試験的に販売をスタートしたという報道がありました。このヨーグルトの会社はチョバニといい、濃厚でクリーミーなギリシャヨーグルトの草分けでもあるアメリカの会社です。
犬用ヨーグルトはどこが違う?
普通に市販されているヨーグルトは犬が食べても基本的には大丈夫ですが、無糖のプレーンヨーグルトであっても犬によっては注意が必要な点があります。この度チョバニが新発売した犬用のヨーグルト『デイリー・ドロップ』は、犬にとってより安全性を高めてデザインされているそうです。
デイリー・ドロップは無糖でフルーツなどが入っていないのはもちろんのこと、低脂肪で、さらに乳糖も含まれていないそうです。乳糖とは牛乳など哺乳類の乳に含まれている糖質のことで、別名ラクトースとも呼ばれます。
乳糖を分解する酵素は哺乳類の場合、成長とともに少なくなって行きます。多くの哺乳類にとって乳類は子どもの間だけの食物で、成長してから摂取する機会は無いからです。乳糖を多く含む乳製品をたくさん摂るとお腹を下してしまう犬がいるのはこのためです。乳糖不耐症と呼ばれるものです。
ヨーグルトやチーズは製造過程の発酵の際に乳糖が分解されるので、乳糖不耐症の人や犬でも大丈夫な場合もありますが、100%の乳糖が分解してなくなるわけではないので、やはりお腹が緩くなることがあるようです。
犬用として開発されたヨーグルトが普通のヨーグルトと違う点を知っておくと、この製品そのものは手に入らなくても、犬に与える食べ物の注意点を知ることにもつながりますね。
犬用ヨーグルトについて獣医師からのアドバイス
この新製品の発売に当たって、地元オーストラリアの獣医師も犬にとって良い食べ物だと勧めています。良質のタンパク質、吸収しやすいカルシウムなど犬にとって必要な栄養素が美味しく摂取できます。また各種乳酸菌などプロバイオティクスが腸内や口腔の環境を良好に保つのに役立ちます。
ただし、いくら良い製品でも与え過ぎはお腹の調子を崩したり、長期的には肥満にもつながります。獣医師は食事の時にフードと一緒に少しずつ与えることを勧めています。フードにトッピングの他、飲み水に少量を溶かして与えると、飲水量の増加と口内に善玉菌を行き渡らせることができます。
まとめ
オーストラリアでチョバニ社が犬専用のヨーグルトを試験的に新発売したというニュースをご紹介しました。売れ行きが良ければ他の国でも発売されることが期待できそうです。
日本では人間用のチョバニヨーグルトも輸入されていないので望みは薄いかもしれませんが、犬専用として売られているヨーグルトと普通のヨーグルトの違いを知っておくと、犬に与える際の注意点がおのずと分かってきますね。