愛犬が自分を舐める心理を読み解こう!
犬の飼い主さんなら、愛犬が自分の足や体をペロペロ舐めるのを見かけることがあると思います。犬がよくするしぐさのひとつなので、愛犬が自分をペロペロ舐めていてもあまり気に留めないことも多いかもしれません。
でも病気やケガ、ストレスのサインとして自分を舐めているケースもあるので、愛犬が自分を舐めているときの心理を読み解くのは大切なことです。そこで今回は、犬が自分を舐める心理を6つご紹介します。ぜひ参考になさってくださいね。
犬が自分を舐める心理は?
1.かゆい
体のどこかがかゆいとき、犬は後ろ足を使ってその箇所を掻きますが、舐めたり噛んだりしてかゆみを解消しようとすることもあります。
ちょっとむずがゆい程度なら、数回舐めて終わるでしょう。もし同じ箇所をしきりに舐めているのなら要注意です。皮膚炎やアレルギーが原因のかゆみかもしれません。舐めている箇所を確認して、脱毛や赤みが見られるときは早めに動物病院を受診しましょう。
2.傷を癒やしたい
唾液には殺菌作用や傷を早く治す作用のある物質が含まれており、犬は自分の体に擦り傷や切り傷などができると、本能的に傷口を舐めます。
しかし唾液には悪さをする細菌も多く含まれているため、傷口を舐めることによって化膿してしまったりして、かえって傷の回復を遅らせてしまうことがあります。
愛犬が傷を負っていることに気づいたら、早めに動物病院で治療してもらいましょう。治癒するまで傷口を舐めないように、エリザベスカラーなどが必要になることもあります。
3.痛みがある
外傷はなくても骨や関節など体の内部に痛みがあると、その箇所を舐め続けることがあります。肉球にトゲなどが刺さって痛いときも、肉球を舐め続けます。犬は我慢強いため、痛みがあっても鳴いて訴えたりせずに、痛む箇所をひたすら舐めて耐えてしまうことがあるのです。
舐めている箇所を触ろうとすると怒ったり嫌がったりするのであれば、痛みがある可能性が高いです。動物病院を受診しましょう。
4.退屈
「あぁ…暇だなぁ」というときに犬はどうするかというと、退屈しのぎに目の前にある足や肉球をペロペロ舐めます。
たまに退屈しのぎで舐めるのは問題ありませんが、退屈な時間が多いとそれがストレスとなり、ストレスから自分を舐め続けてしまうことがあるので注意が必要です。
5.ストレス
犬が自分の足や体を舐めるしぐさは、ストレスサインである可能性もあります。ストレスを感じたときに、自分を舐めることで気持ちを落ち着かせようとするのです。一時的な不安や緊張で自分を舐めることもあれば、日々の蓄積されたストレスが原因でずっと自分を舐め続けてしまうこともあります。
かゆみや傷、痛みといった異常はなさそうなのに、愛犬が自分の足や体をしょっちゅう舐めているときは、コミュニケーション不足や運動不足、環境の変化などストレスの原因となるものはないか考えてみましょう。思い当たるストレスの原因があれば、それを取り除くようにします。
脱毛や炎症を起こすほど舐め続けている場合は、常同障害(過度なストレスが原因で、生活に支障が出るほど同じ行動を繰り返す心の病気)を発症している可能性があり、早めの対処が必要です。
ストレスの原因と考えられるものを取り除いても自分を舐める行動がおさまらない場合や、常同障害が疑われる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。行動学に詳しい獣医師がいる動物病院での受診が望ましいです。
6.汚れが気になる
犬は体に付着した水分や汚れなどが気になると、それを舌でペロペロ舐めて取り除きます。
おしっこをしたあとに陰部を舐めることもありますが、それはおしっこを舐め取って陰部をきれいにするためです。陰部を舐めるのが頻繁である場合は、泌尿器や生殖器の病気のサインかもしれません。おしっこの量や回数、色、においに異常はないかをチェックして、早めに受診することをおすすめします。
まとめ
今回は、犬が自分を舐める心理を6つご紹介しました。愛犬が自分を舐めているときは、ご紹介したような心理が隠されていると考えられます。
基本的に犬が自分の足や体を舐めても頻回ではなく、すぐにやめるのであれば心配はないでしょう。でも1日に何回も舐めていたり、ずっと舐め続けていたりする場合は、病気やケガ、ストレスのサインかもしれません。そのままにしておくと症状を悪化させてしまう可能性があるので、愛犬をよく観察しておかしいと思ったら早めに動物病院を受診しましょう。