愛犬が落ち着きのない行動をする…原因はなに?
最近、愛犬が部屋の中をウロウロと歩き回ったり、飼い主から離れようとしなかったりと落ち着きのない行動を見せることはありませんか。犬が落ち着きのない行動をする場合、病気やストレスなどが考えられます。
1.外的環境による不安
1日だけ、あるいは限定的に落ち着きのない様子を見せる場合は、外的環境によるストレスが考えられます。外的環境とは、天候や外から聞こえる音などを指します。
例えば、雷がなっている日や近くで工事が行われている日などは「何か怖いことが起こるのでは」と犬の不安を煽ることがあります。こうした不安によって、部屋の中をウロウロと歩き回ったり、飼い主のそばを離れようとしなかったりといった行動を見せる犬は多いです。
2.環境の変化によるストレス
引越しや新たに家族として赤ちゃんや子犬が家にやってきた時、他にも家族の誰かが家を出て行った時など、犬が暮らしている環境に大きな変化があった時は、私たちが思っている以上にストレスがかかります。
犬は住み慣れた住居や暮らしの環境に安心感を覚えているため、その環境に少しでも変化が入ると不安や恐怖、悲しさを感じることがあります。とても繊細で警戒心の強い動物ですし、何より家族愛が強いため、こうした些細な変化にも大きなストレスを感じてしまいます。
3.運動不足
犬種によって必要な運動量の目安がありますが、愛犬にとって運動量が足りないと運動不足を感じ、部屋の中を落ち着きなくウロウロ歩き回ったり、時には走り回ったり、問題行動を頻発することがあります。
散歩の距離や時間は足りているか、あるいは愛犬にとって散歩だけでは運動量が足りないのでは、と運動量を再検討してみてはいかがでしょう。
4.分離不安症
最近増えているのが『分離不安症』です。これは飼い主に依存しすぎているあまり、飼い主の姿が見えなくなると極度の不安に駆られる一種の精神疾患です。
分離不安症になった犬は、飼い主の姿が見えなくなると常同行動という同じ行動を繰り返す様子を見せたり、破壊行為や無駄吠えなどの問題行動を頻発したりします。
分離不安症が疑われる場合は、飼い主が日頃から愛犬との接し方や距離感を見直したり、必要に応じて行動療法を取り入れるなど、意識的に症状を緩和させていく努力が必要になります。
5.認知症
すでに高齢犬となっている犬の場合、認知症を発症している可能性が疑われます。生活が昼夜逆転したり、意味もなく部屋の中をウロウロと歩き回ったり、飼い主の声に反応しなくなったり…と、様々な変化が起こります。
また、単調な鳴き声を頻発したり、同じ場所でぐるぐると回り続けたりといった行動が見られることもあるため、こうした行動が高齢犬に見られる場合は、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
認知症を完治することはできませんが、症状を緩和する精神安定剤やサプリを処方してもらえたり、場合によっては他の病気が関係していないか検査することが可能です。
6.不快感や異物誤飲による違和感を感じている可能性も
上記のような症状や原因に心当たりがない場合は、犬自身が体調に何らかの異変を感じている可能性があります。「原因はわからないけれど、なんだか気持ち悪い」「お腹が痛い」といった症状や、飼い主の知らぬ間に異物を誤飲しているケースもあります。
飼い主の目線で「なんだかいつもよりそわそわしているな」「不安そうだな」と感じる場合は、極力一緒に過ごすようにしてください。単に「気分が悪く吐きたい」という場合もあり、一度嘔吐や下痢をするとケロっと元気になることもあります。
しかし、明らかに異常な症状が見られる場合は、速やかにかかりつけの動物病院へ行き、診察、検査を受けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が落ち着きのない行動を見せるときは、何らかの不安やストレスを抱えていることが多いです。場合によっては病気が関係していることもあるので、見逃さず適切な対応を取るようにしましょう。