どんなことがストレスになるの?
人の体調不良の原因には、しばしばストレスがあげられます。それは犬でも一緒で、ストレスの原因となる刺激が強すぎたり長く続いたりすると、体が対処できなくなってしまうことも。それがやがて病気や体の不調として犬の体を蝕むこともあるため、注意が必要です。
人とともに寝起きをし、生活を共有する機会の多い室内犬。彼らは具体的にどのようなことにストレスを感じやすいのでしょうか?
室内犬のストレス原因1.探求心の制限
どんなにぬいぐるみのような風貌を持っていても、やはり犬はもともと持っている本来の野生の心があります。それは、様々なにおいを嗅いだり、獲物を追いかけて捕まえる、また、噛むこともそれに当たります。こうした「犬らしい」行動を極端に制限してしまうと犬はストレスを感じるもの。
引っ張りっこや、ボール投げ、ノーズワークマット等を遊びに取り入れ、犬の持つ本来の探求心を満たしてあげるとストレス緩和につながりますよ。また、言うまでもなく、外へ散歩に行き運動をすることは、室内犬にとって十分な良い刺激になります。飼主さんも一緒に散歩でストレス発散ができれば、お互いに気持ちがいいですね。
室内犬のストレス原因2. 室内環境
例えば犬を庭などの室外で飼う場合なら、ちょっと気温が暑いな、と感じたら木陰に入る、地面に穴を掘るなどし、犬は体を冷やして暑さから身を守ることができます。しかし、室内ではそれができないため、飼主さんが室内環境を整えてあげる必要があります。
気温や湿度だけでなく、寝る場所が汚れているのをストレスと感じる犬もいますから、こまめな掃除、トイレシーツの交換、換気をこころがけ、犬にとって快適な室内環境を作りましょう。また、強すぎる芳香剤も犬にとってはストレスと感じることがあります。
室内犬のストレス原因3. 飼主さんの不安伝染
犬は飼い主さんの行動を思った以上によく見ています。飼い主さん自身がいつも不安を感じていたり、家族内で争いが起こったりすると、犬も影響されてストレス状態に陥ることがあります。
以心伝心という言葉があるように、大好きな飼い主さんがストレスを抱えていると、犬にもそれが伝わりやすいと言われています。犬のストレスを考えるとき、まずは飼主さん自身が不安やストレスを払拭するようにすると、結果として犬のストレスが軽減されることにつながりますよ。
室内犬のストレス原因4. 長すぎるお留守番
犬の1日は、人の約5日分に相当するとも言われています。仕方のないこととはいえ、ただでさえ長く感じる1日のほとんどをひとりぼっちで過ごしていては、退屈な気持ちが積り積もってしまいますね。庭などではなく室内という閉ざされた空間での留守番は、変化が感じられないためにさみしさが募り、ストレスになることも。
そうした退屈によるストレス解消には、ペット用家電を使ってみるのもひとつのアイディアです。離れた場所からでも飼主さんの操作によりオヤツがでてくるロボットや、飼主さんの声が聞けるものなど様々な製品がありますよ。
まとめ
いかがでしたか。そういえば…。などと思われたら、一度、犬のストレスに正面から向き合ってみるのもいいですね。この他、かまわれすぎがストレスになる場合もあります。他に、叱られすぎ、命令されすぎ、などが挙げられます。
これらはその子の持つ個性に左右されますので一概には言えませんが、大事なのは、犬が「もう嫌だな」と感じたときに発するサインを見逃さないようにすることです。家族と一緒に過ごす時間の多い室内犬。だからこそ私たち飼主は、犬がストレスを感じないように、臨機応変に対応する必要があるのではないでしょうか。