1.歯みがきをしない
犬の口臭の最も大きな要因が、口腔内に残った汚れです。食べ物のカスが歯や歯ぐきに付着していたり、溜まった歯石や歯垢に雑菌が繁殖したりすることで、きついにおいが発生してしまうのです。
そのため、口臭予防や軽減にとって大切なのが、歯みがきなどのオーラルケアです。口腔内に残った汚れや歯垢を取り除いて清浄な状態を保つだけで、においはぐっと抑えることができます。
歯みがきは嫌がる犬も多いので、ついおろそかにしてしまいがちなケアのひとつです。しかし、ケアをしないことで口臭が発生するだけでなく歯周病にかかってしまうこともあるので、ぜひ毎日の習慣にしましょう。
犬が慣れるまでは、毎日すべての歯を完璧に磨くことができなくてもかまいません。1日に1~2本しかできなくてもいいので、まずは少しずつ歯磨きに慣らしていきましょう。
犬を押さえつけて無理に歯みがきをすると、余計に抵抗感を感じるようになるので、犬が嫌がらない程度の短い時間で済ませて、歯みがき=嫌なことと思われないようにすることがポイントです。
2.水を十分に与えていない
動物の体にとって、適切な量の水分を補給することは健康維持に非常に重要なことです。そして、水を飲むという行為は、口腔内を清浄にして口臭を防ぐためにもとても大切なことなのです。
まず、食事やおやつの後に水を飲むことで、食べカスを洗い流すことができます。特に、ドッグフードやクッキーなど、乾燥した食べ物は歯と歯ぐきのすきまなどに残りやすく、水分がないとこびりつきやすいので注意しましょう。
また、口腔内が乾いていると唾液の濃度が高くなりにおいが強くなるため、こまめな水分補給でそれをふせぐことにもつながるのです。
3.食事が体質や体調に合っていない
口臭がきつい時は、食事の内容が体に合っていない場合があります。口臭は口腔内だけでなく、胃腸など消化器官から上がってきていることもあるので、食べ物がきちんと消化できていないことも考えられます。
消化に時間がかかったり、何らかの原因で消化できずに消化不良を起こすようなことがあったりすると、口から非常に強いにおいが発生します。そのため、与えている食事が犬の体にとって負担となるようなものでないか、ということを確認することをおすすめします。
また、人間の食べ物を与える機会が多いと、口臭が強くなりやすいとも言われています。野菜や果物そのものではなく、人間用に調理や加工された食べ物はしっかりと消化できなかったり、味付けなどがされていたりすることでにおいを発生させやすくなります。そのような食べ物は、口臭の発生以外にも、さまざまな健康トラブルの原因となるので注意してください。
4.健康管理を怠っている
犬の口臭は、ただクサイというだけでなく、健康上のトラブルの症状としてあらわれていることもあります。口腔内で炎症が起きていたり膿が溜まっていたりすることもありますし、消化器官が正常に働いていないこともあります。
そのため、口臭が気になったらまずは飼い主さん自身の目で健康チェックをすることが必要です。あまりにもにおいが強い場合や他にも気になることがあれば、動物病院に相談するのもいいでしょう。
健康トラブルが原因の口臭であれば、定期的な健康診断やボディチェックで未然に防ぐこともできるので、日頃から気をつけてあげましょう。
まとめ
犬の口腔内は、人間に比べてどうしてもにおいは発生してしまいがちです。しかし、定期的に歯磨きやオーラルケアを行うことで、ひどい状態にはなることは避けられるでしょう。
また、あまりにも口臭がきつい時には、歯周病などの口腔内トラブルが起きていたり、消化能力が低下していたりということも考えられます。そのため、口臭の変化や悪化に気付いた時は、口腔内のチェックをするとともに、動物病院での健康診断を受けることをおすすめします。
口臭は、健康状態の変化を知ることのできるわかりやすいサインです。気になることがあれば、見過ごすようなことはせずしっかりと確認してあげてくださいね。