1.急な階段や高い段差がある
四つ足で歩く動物である犬にとって、頻繁に段差を歩いたりジャンプしたりすることは、足腰を痛める危険性があるので注意しましょう。
戸建住宅や一部のマンションには家の中に階段がありますし、ベッドやソファを置いている家庭も多いと思います。
また、飼い主さんのそばにいたいとくっついてくる犬の場合、飼い主さんの動きに合わせてソファやベッドの乗り降りをくり返したりすることも少なくありません。
しかし、体の小さな小型犬にとって、自分の体高よりも高いソファやベッドから飛び降りたり、階段の昇り降りをすることは大きな危険を伴う行動です。
特に着地面が滑りやすいフローリングの場合や、踏板の幅が狭く急な階段の場合は、足腰の関節に負担がかかりやすく、転落事故が起こることも考えられます。
小型犬は足の骨が細く関節も華奢なので、脱臼や骨折してしまうことがあります。
ミニチュアダックスフンドのような胴長犬種では腰に負担がかかって、椎間板ヘルニアを発症することもあるので注意しましょう。
段差があり、それを利用しなければならない生活環境であれば、できるだけ負担がかかりにくいような工夫をすることをおすすめします。
ベッドやソファの前にスロープを置いたり、階段を自由に使えないようにゲートを設置したりすると安全確保に役立ちます。
2.床が滑りやすい
近年では、和室のある住宅が減っているとされていて、フローリングが主流となっています。
フローリングは掃除がしやすく、犬の排泄や食事による汚れなども拭き取りやすいというメリットがあります。
しかし飼い主さんにとっては便利なフローリングは、犬自身にとってはあまり良い環境とは言えません。
フローリングはつるつると滑りやすいため、犬が走ったり遊んだりすると、転んで家具や壁に激突したり、脱臼や骨折などの怪我をしたりすることがあります。
また、一見フローリングの上を普通に歩いているように見えても、実は滑らないように必要以上に筋力を使っていたり、関節に負荷がかかっていたりします。
若く筋力が十分あるうちは問題なくても、年を重ねて筋力が低下した時に、関節へのダメージが痛みとして現れてくることがあります。
フローリングの多い住宅で小型犬と生活する場合は、犬が活動する部屋にはラグやカーペットを敷いたり、滑り止め効果のあるフロアコーティングをしたりするといいでしょう。
また、犬の肉球部分に毛がかからないように、こまめにカットしておくことをおすすめします。
3.床に電気コードがむき出し
犬は家の中で過ごしていると、ウロウロしながら「何かないかな?」と楽しいことを探していることがあります。
小型犬の場合は、視線の位置が非常に低いので床に置いてあるものや、床に近いところにあるものに興味を持ちやすいとされています。そのため、床に落ちているものを拾い食いしてしまったり、いたずらで噛んでしまったりすることが多くあるのです。
そんな中で特に注意したいのが、電気のコードです。
自宅の中には家電やパソコン、オーディオ機器などさまざまな電化製品があふれています。そうしたもののコードは、意識をして管理しなければむき出しになっていることが多いと思います。
しかし、コンセントにささった状態のコードを犬が噛んでしまうと感電する可能性があるので、コード類はカバーをつけたり見えない位置に隠したりしましょう。
まとめ
人間にとって快適な生活環境が、犬にとっても安全で過ごしやすいとは限りません。
愛犬が長い時間を過ごす部屋の中は、こちらで紹介したことを中心に犬の体に負担をかけにくい環境に整えてあげることが大切です。
また、犬にとって危険を及ぼす可能性のある観葉植物や電化製品を、犬が届かない場所に置くなどしっかりと管理するようにしましょう。
犬にも飼い主さんにとっても安全な環境で、楽しい毎日を過ごしてくださいね。