犬同士が喧嘩する原因
1.飼い主への独占欲
多頭飼いをしていると、飼い主への独占欲によって犬同士が喧嘩することがあります。先住犬と後輩犬である場合も同時に飼われた場合も差はほとんどありません。
飼い主を独占したい気持ちは同じです。事前の対策方法は「愛犬それぞれに飼い主を独占できる時間を与えてあげる」ということを習慣にしてみてください。
最もおすすめできるのは「愛犬それぞれお散歩に行く」ということです。同じ犬種であったり、体の大きさが同じくらいであったりすると一緒にお散歩させる飼い主が多いです。
お散歩の時間は、犬が飼い主とスキンシップやコミュニケーションをする絶好のチャンスです。
多頭飼いをし、愛犬同士の喧嘩が絶えない場合にはぜひ試してみてほしいです。
2.おもちゃへの所有欲
多頭飼いをしていると、おもちゃへの所有欲によって犬同士が喧嘩をすることがあります。
「これは私のおもちゃだぞ!」と主張しているのです。相手が同居する犬であっても、自分のおもちゃに近づこうとするだけで威嚇したり、口にくわえているのを目撃すると飛びかかって噛みついたりすることがあります。
あまりにもおもちゃへの所有欲が強い犬の場合、おもちゃを片付けようとする飼い主を攻撃することもあります。
事前の対策方法は「おもちゃを出しっぱなしにしないこと」「おもちゃで遊ぶ時間を決めること」「おもちゃで遊ぶ時は飼い主が終始見守ること」です。
おもちゃを出しっぱなしにしていると必ず喧嘩の原因になります。遊びの時間が終わったら片付けるようにしましょう。
3.見知らぬ犬やあまり親しくない犬が近づいて来た
怖がりで臆病な性格の犬が他の犬に対して「来ないで!」と追い払おうとして喧嘩することがあります。
威嚇したのに相手が遠慮なく近づいて来た、唸り声を上げたり吠えたりして追い払いたかっただけなのに相手が攻撃したなどをきっかけに喧嘩に発展してしまうことがあります。
事前の対策方法は「見知らぬ犬やあまり親しくない犬とすれ違う時はリードを短く持つこと」です。接触せずに済む場合があります。接触してもすぐに引き離すことができる場合があります。
愛犬の性格をよく理解しておくことも大切です。
4.去勢されていないオス犬同士の争い
去勢されていないオス犬は発情すると攻撃的になりやすく喧嘩することがあります。
オス犬に発情期はありませんが、発情期であるメス犬のフェロモンを感じ取って発情し、興奮しやすく攻撃的になりやすいです。
身近にメス犬がいない場合でも遠くから漂うフェロモンを感知します。
飼い主の脚にしがみ付いてマウンティングをするようになったり、興奮しやすくなったりした時は発情している可能性があります。
ご自身で確認できない時は獣医師に相談してもよいです。
事前の対策方法は「他の犬との接触を避けること」です。「去勢されている・いない」「避妊されている・いない」に関係なく避けた方がよいです。
攻撃的になっている時は他の人との接触も避けた方がよいでしょう。
喧嘩になってしまった時の対処方法
喧嘩になってしまった時は飼い主が体を張って止めに入らなければなりません。
小型犬であれば抱っこも可能ですが、中型犬や大型犬であれば制御不能になってしまうこともあります。
愛犬をコントロールするためのしつけやトレーニングを徹底する、コントロールできないのであればリードを短く持って接触させないなど、事前の対策を徹底するようにしましょう。
損害賠償
犬同士が喧嘩をし、相手の犬に怪我を負わせてしまった時、怪我を負わせた犬の飼い主が損害を賠償しなければならないことがあります。
相手の飼い主に問題や落ち度があった場合には賠償金が減額になる可能性があります。
治療費の請求、犬自体の財産的価値によって慰謝料が認められた裁判例があります。
喧嘩をさせないための事前の対策が何より重要です。
まとめ
犬同士が喧嘩する原因について4つ解説しました。
- 飼い主への独占欲
- おもちゃへの所有欲
- 見知らぬ犬やあまり親しくない犬が近づいて来た
- 去勢されていないオス犬同士の争い
犬同士の喧嘩が原因で愛犬を失ってしまったら…と考えるだけで胸が苦しくなりますよね。
「うちの犬は喧嘩をしないから大丈夫」というのは安易な考えです。
仲の良い犬同士を遊ばせる時も注意深く見守るようにしましょう。