腸内細菌の種類
犬の腸内には1000種類以上もの細菌が住んでいることが分かっています。これらの腸内細菌として一般的によく知られるのは「善玉菌」と「悪玉菌」です。
「善玉菌」とは乳酸菌(乳酸桿菌)やビフィズス菌に代表される体を守る性質を持つもの。それから「悪玉菌」と呼ばれるウェルシュ菌や病原性大腸菌のように、増えすぎると体の不調を招くものがあります。これらの2つの菌種に加え「日和見(ひよりみ)菌」と呼ばれるものがお互いのバランスを保ちながら腸内に共存しています。
善玉菌が優勢の状態であることが良いとされていますが、腸内細菌についてはまだまだ未知の分野であり、日夜研究が進められているところです。愛犬の腸を元気にするために、飼主さんが家庭でできるのはどんなことでしょうか。さっそく見ていきましょう。
1.栄養バランスの乱れ
愛犬の栄養バランスについては日々のごはんやオヤツと深く関わることですから、多くの飼主さんが関心のあるテーマだと思います。栄養バランスが崩れることで腸内環境が乱れ、食欲不振、嘔吐、下痢などの症状を引き起こしてしまうことがありますから、食生活はやはり気を付けてケアしてあげたいポイントのひとつと言えます。
愛犬が調子を崩した際は腐敗したものを口に入れていなかったか。また、散歩中の拾い食いはしていなかったかを振り返って確認しましょう。ドッグフードやお水を多く飲みすぎてしまった場合も栄養の吸収を妨げる原因になります。
腸内環境の乱れは、ウンチの軟らかさ(硬い、軟便、下痢)、ニオイ(腐敗臭、酸っぱいニオイなど)でもチェックすることができます。いつもと違った形やニオイのウンチが出ているときは要注意。腸内愛犬のためにバランスよく栄養を取り入れて健康維持に役立てたいですね。
2.ストレス
現代社会で暮らす犬は、わたしたち人と同じようにさまざまなストレスを抱えていると言われています。例えば、不慣れなペットホテルに預けたら下痢をしてしまったということをよく耳にすると思いますが、脳に過剰なストレスを感じることで、腸も連動してトラブルを引き起こす場合があるようです。
「腸は第二の脳」という言葉があるくらいですから、愛犬になるべくストレスをかけないように気を付けたいものです。運動、遊び、コミュニケーション。こうしたことを見直し、ストレスから愛犬を守ることができれば、腸を健康に保つことにつながりますね。
3.老化
残念ながら加齢とともに善玉菌は減ってきます。善玉菌は免疫力アップにつながる免疫細胞に影響を与えるため、シニア世代にはよりいっそう腸内環境を整えることが大切です。また、加齢とともに口腔トラブルが増えるのも老犬の特徴です。
口の中の環境が悪化すると、歯周病から発生した悪玉菌が消化器官に流れ込みます。このとき腸内環境が整っていないと、口腔内から流れてきた悪玉菌が原因で、小腸などの上部消化管にダメージが加わる場合があります。家庭でのデンタルケアをしっかりと行うことで良くない菌をできるだけ減らし、愛犬の腸内健康を保ちましょう。
まとめ
腸内環境は免疫力と深い関りを持っています。腸内環境が乱れ悪玉菌と善玉菌のバランスが崩れてしまうと、体調不良だけではなくさまざまな病気の引き金となってしまうことがありますので、日頃から乳酸菌、納豆菌などを腸に良い食材を意識し、腸活を心がけることが大切です。
また、犬の腸内環境にマッチしたサプリメントを上手に利用することで、より効果的に腸活することができますよ。毎日のウンチをチェックして腸内環境が乱れていないか確認し、改善が必要な場合は腸活のサポートをしてみてくださいね。