実は危険な『犬の行動』5選!大きな病気にかかっていることも…!

実は危険な『犬の行動』5選!大きな病気にかかっていることも…!

犬が見せる不思議で可愛い行動がSNSに動画でアップされているのをよく見かけます。多くは可愛らしい犬の様子が映っている投稿ばかりですが、中には実は危険なサインである行動も混ざっています。今回は、そんな実は危険な犬の行動について解説します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

思い当たる節はない?実は危険な『犬の行動』5選

自分のしっぽを追いかけ回す犬

今回紹介するのは、意外と見落としがちな犬の危険な行動です。強いストレスがかかっていたり、老犬が認知症を発症していたり、中には病気のサインであることもあるので、以下の行動は絶対に見逃さないようにしましょう。

1.夢中になって前足を舐め続けている

犬が前足を舐めている姿を見かける飼い主さんは多いでしょう。暇つぶしに前足を舐めることがありますが、もしも飼い主の声も届かないほど夢中になって前足を舐めている場合は注意が必要です。

この行動は前足を舐めることで、少しでも不安や恐怖、寂しさなど、強く感じているストレス原因を紛らわせよう、心を落ち着けようとしている時に見られるからです。

舐め続けていると皮膚炎を引き起こしたり、エスカレートすると前足を噛んで怪我をしてしまったりする恐れもあるので、ストレス原因を見つけ愛犬が不安なく過ごせるように対処しましょう。

2.祈るように頭を下げてお尻をあげるようなポーズ

伸びをするトイプードル

よくSNSなどで「祈っているみたいで可愛い!」と頭を低くしお尻を軽く上げ、まるで祈るようなポーズをしている犬の写真をアップしている人を見かけます。しかし、実はこの行動は腹痛を訴えているサインである可能性があります。

伸びによく似たポーズですが、うーんと強く伸びをするのではなく、軽くお腹を守るようにお尻を軽く上げている場合は、急性腸炎や急性膵炎で見られる腹痛や下痢といった症状を訴えている可能性があります。

すぐに動物病院へ連れて行き、愛犬がこのようなポーズを見せていたことを伝え、診察や検査をしてもらいましょう。

3.壁に頭をこすり付けたり押し付けたりする

なぜか愛犬が壁に頭をこすり付けたり押し付けたりするような仕草を見せることはありませんか。「いったい何をしているの?」と不思議でユニークな行動に見られがちですが、実は非常に危険なサインです。

神経系の病気を発症している際、脳や視力に異常が生じているため、正常な行動が取れず、壁に頭を押し付ける行動を取ってしまうことがあります。壁に頭を押し付ける「ヘッドプレス」と呼ばれるこの行動もその1つです。

飼い主が声をかけても同じ行動をとり続ける場合、脳腫瘍や脳卒中など、非常に危険な病気を発症している可能性があるので、早急にかかりつけの動物病院へ電話で相談し、適切な病院へと連れて行きましょう。

4.長時間背中を丸めた状態で行動している

背中を丸めて不安そうなチワワ

不安や恐怖を感じている時、背中を丸めるようにして怯えた表情を見せることがあります。この場合は、飼い主が気持ちを落ち着かせてあげることが求められますが、長時間背中を丸めて行動している場合は、椎間板ヘルニアが疑われます。

椎間板ヘルニアは胴長短足の犬種によく見られる病気ですが、小型犬などもかかりやすいと言われています。また犬種に限らず、高齢化すると足腰に負担がかかり、椎間板ヘルニアや老齢性変化である脊椎変性症になってしまう犬は多く見られます。

歩いたり横になったりしても足腰に痛みを感じるようになり、進行すると歩行困難や四肢の麻痺、排泄困難を引き起こす可能性もあります。初期は痛みが激しいことが多く、犬にとっては非常に苦痛です。早期発見、治療を開始することで、進行を遅らせたり、痛みを緩和することができるので速やかに動物病院へ連れて行きましょう。

5.左右一方に重心を傾けた状態で歩行する

公園で歩くラブラドール

愛犬が歩いている時、左右どちらか一方に重心を傾けた状態で歩いていることはありませんか。これは神経系の病気を発症しているために正常に歩くことができず発症している可能性があります。頭が常に同じ方向に傾いている場合、まっすぐ歩いているつもりなのに斜め方向に行ってしまう場合も同様です。

特に高齢化している犬の場合は、認知症による歩行トラブルである可能性があります。認知知能が低下し、正常に歩くことが困難になっている状態なので、認知症を疑い、動物病院に相談してみましょう。

シニア期に入っていないにも関わらずこの症状が見られる場合は、前述したような神経系の病気を発症している可能性や怪我をしている可能性が考えられます。こちらも早急に動物病院で診てもらいましょう。

まとめ

愛犬を病院に連れて行く飼い主

いかがでしたでしょうか。犬の何気ない行動には、実は危険なサインが隠れていることも多いです。言葉を話せない犬だからこそ、こうしたちょっとした異変を飼い主が察知し、動物病院へ連れて行くようにしましょう。

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