気をつけて!小型犬によくある病気・怪我トップ3

気をつけて!小型犬によくある病気・怪我トップ3

小さな体を使って目いっぱいの愛情表現をしてくれる小型犬。その姿を目にし、触れるだけで、私たち飼主の心は癒されます。そんな愛くるしいワンちゃんにいつまでも健やかに過ごしてほしいのは、愛犬家なら誰しもが願うことではないでしょうか。今回は、小型犬に多く見られる病気、怪我のトップ3にフォーカスします。小型犬はどんな病気や怪我に気を付ければよいのかをあらかじめ知っておけば、いざ、その兆候があらわれたときでも、落ち着いて対応することができますよ。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

小型犬だからこそ気を付けたいこと

赤いハートとチワワ

ワンちゃんは人の顔の匂いを嗅ぎ、舐めるのが好きな子が多いですね。これはまだよちよち歩きの子犬だったころに、お母さん犬や兄弟犬と一緒に体を舐め合うことでスキンシップをはかっていたことに由来するそうです。大好きな人の顔を見たり匂いを嗅ぐことは、ワンちゃんにとって愛情表現のひとつと言えるのかもしれませんね。

例えばこの行動ひとつをとってみても小型犬は体高が低いですから、飼主さんの顔に自分を近づけようとするあまりに、おのずと後ろ立ちの姿勢をとってしまう場合がよくあります。こうした小型犬特有の生活スタイルが、知らずしらずのうちに病気や怪我につながることも。

では、具体的にどんなものがあるのか、小型犬によくある病気、怪我のトップ3を見ていきましょう。

第1位 俗にパテラと呼ばれます。「膝蓋骨脱臼」

ソファに前脚をかけるチワワ

小型犬の関節疾患で非常によく見られるものに、「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」と言われる病気があります。これは通称「パテラ」と呼ばれ、小型犬では幼少期からすでに発症している可能性もあると言われています。

パテラは解剖学用語で、後ろ足のお膝の上にある皿のような平たい骨、膝蓋骨を指します。
この膝蓋骨が正常な位置から内側または外側に外れてしまう状態を「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」と呼びます。

原因には遺伝的要素による先天的なものと、後ろ足が滑りやすい環境、過度な肥満などによる後天的なものがあり、疾患の進行程度によりグレードⅠ~Ⅳと分けて表されます。

痛みの程度は様々で、痛さをほとんど感じないものから、常に強い痛みを感じることで動けなくなるようなケースまで。初期の状態では、減量やサプリメントの投与などで対応しつつ、これ以上進まないように様子を見ながら生活環境の改善を行う、といった保存療法が一般的ですが、歩行の異常や痛みが著しい場合には外科手術を行います。

好発犬種はプードル、ポメラニアン、パピヨンなどで、いずれも足の骨が細く活発な犬種たちです。こうした小型犬たちの飼主さんたちは膝蓋骨脱臼について、子犬の時期から気にかける必要があります。症状の有る無しに関わらず、獣医さんで膝蓋骨の状態を定期的に診てもらうと安心しますね。

第2位 ワンちゃんだって歯が命!「歯槽膿漏」

歯ブラシされる白い犬

ワンちゃんの歯磨きが大事だという話は、みなさんすでにご存じのとおりですね。実際に3歳以上のワンちゃんでは、そのうちのおよそ8割が歯周病にかかっているとも言われています。

口の中に残った食べかすは歯垢、歯石とドンドン口腔内に細菌を繁殖させていきますから、芸能人だけでなく私たち飼主も、そしてかわいい愛犬もデンタルケアで口腔内を清潔に保つことはマストですね。

ワンちゃんの中でも特に小型犬は一本一本の歯が小さく、歯と歯の間が狭い構造になっていることが多いので、よりいっそうの注意が必要です。また、中型犬や大型犬には少ないのですが、小型犬では「乳歯遺残」が多く見られます。これは永久歯が生えているにも関わらず、乳歯が抜けないまま歯茎に留まっている状態を指します。

それにより、歯垢の付着する場所が増え、歯ブラシも当てにくくなるために歯槽膿漏になりやすいとされています。抜歯、歯石の除去には麻酔が使用されることがほとんどですので、獣医さんで相談をしてもらうとともに、やはり家庭でも毎日歯みがきの練習をするのが得策といえますね。

第3位 まるでアヒルの鳴き声のよう?「気管虚脱」

吠える茶小型犬

ワンちゃんが呼吸をするために大事な「気管」。この気管がなんらかの原因で本来の強度を失い、押しつぶされたような形に変形してしまうことで呼吸に障害を起こす病気です。

小型犬の1〜2歳ごろと7〜8歳ごろに発症しやすいと言われ、 好発犬種は、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、マルチーズ、チワワ、トイ・プードルなどが挙げられます。

激しい運動や興奮、首輪による圧迫が引き金となり、「ガーガー」というアヒルの鳴き声にも似た荒い息が、ワンちゃんの喉の奥から聞こえます。重度の場合は、呼吸困難やチアノーゼ(舌の色が紫色になる)、失神などの症状を起こすことがあります。

症状が軽い場合は気管拡張薬や鎮咳薬の投与などの内科治療を行いますが、薬の投与だけではつぶれた気管自体を元にもどすことはできないため、症状が重度の場合には、外科治療としてつぶれた気管のまわりに補強材を巻く手術や、気管内にステントという器具を設置して気管を押し広げる手術が必要なこともあります。

要因としては遺伝的疾患の他、高温環境、肥満、過度な興奮などがありますのでそれらを避けるとともに、少しでも気管虚脱の兆候が見られたら首輪の使用を一度止め、胴輪(ハーネス)に変えてみてください。獣医さんに相談しながら、軽度のうちに家庭でも対策をとっていきたいですね。

まとめ 

なでられるチョコポメ

小型犬は俗に愛玩犬と呼ばれる犬種が多く存在しています。でも、かわいいだけではありません。彼らは賢く、愛情ゆたか。ときに人によく似た行動をとり、私たちをいつも笑顔にしてくれます。

小さくて大きな存在の小型犬だからこそ、守ってあげなければいけない病気や怪我があります。あなたと、あなたの小さなバディのために、この記事がほんの少しでもお役に立てれば幸いです。

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