犬が快適に眠れる『環境作り』5つのポイントを解説
犬は人間よりも警戒心が強いため、熟睡することはあまりないと言われています。しかし、それでも睡眠は心身ともに健康を保つ上でとても重要です。少しでも安眠できるよう、愛犬の寝床を快適にするポイントを押さえましょう。
1.室内の温度を適切に保つ
犬が快適に眠れる環境を作るために、大前提として室内の温度を適切に保つことが挙げられます。日本は夏場は酷暑、冬になると厳しい寒さになる地域も多く、季節に応じて室内の温度を管理する必要があります。
犬が快適に過ごせる室温は、犬種によっても少々異なりますが22℃前後と言われています。そのため、夏場はエアコンを、冬場はエアコンやその他の暖房器具を使って室温を適切に保ってあげる必要があります。
その際、寒さや暑さを自分でしのげるよう、防寒・暑さ対策グッズを用意しておくと安心です。また、直射日光が当たると、寝床の場所だけ温度が上がってしまうため、日光が差し込む場所は避けてください。
2.窓辺など外の音を感知しやすい場所は避ける
「留守番中は寂しいだろうから少しでも外の賑やかな様子を見せてあげたい」と飼い主さんが窓辺に寝床を配置しているご家庭もあるでしょう。
しかし、寝床を窓辺に配置してしまうと、警戒心の強い犬は常に外から来る敵を警戒しなければいけないため、安眠できません。また、外気が窓越しに伝わり、室内の温度を保っていても寝床の温度が適切に保たれないこともあります。
このようなデメリットが大きいため、なるべく窓辺から離し、外の音や匂いを感知しにくい場所に設置してあげるのが望ましいです。
3.部屋の四隅など壁に沿って配置する
犬は野生時代の習性が残っているため、寝ている間に外敵に襲われないよう、常に警戒しています。そのため熟睡することは少なく、少しの物音で起きてしまったり、薄眼を開けて休んでいたりするのです。
犬用のベッドを部屋の真ん中などに置いてしまうと、犬は全方向に意識を向けなければいけないため、なかなか気持ちが休まらず、ストレスになってしまう恐れがあります。
そのため、部屋の四隅など、壁に沿って配置することで、少しでも犬が警戒しなければいけない方向を減らす工夫も大切です。もしも部屋の四隅に置くことが難しい場合は、ダンボールなどで2〜3面を隠してあげる方法も有効です。
4.家族を見守ることができる場所が安心♪
家族が家にいる場合は、家族が集まる場所に寝床を設置してあげてください。犬は家族という『集団』をとても大切にしています。そのため、寝ている間も家族に危険が迫らないよう、警戒していることがあります。
家族が一目で見える場所に寝床を設置しておけば、家族の安全を常に感じることができるため、安心して眠りに就くことができます。
5.飼い主や犬自身の匂いが強く染み付いている物を入れる
寝床には、飼い主や犬自身の匂いが強く染み付いている物を用意してあげることも忘れてはいけません。慣れ親しんだ匂いのする物を入れておいてあげることで、安心して眠ることができるからです。
例えば、飼い主が使い古したブランケットや愛犬のお気に入りのぬいぐるみなどが代表的な例です。特に留守番中は心細いと感じている犬が多いので、こうしたアイテムを用意してあげるだけでも、不安を軽減することができます。
留守番中は普段通りの環境を再現してあげよう
上記で紹介したポイントを無理のない範囲で押さえて、愛犬にとってより良い寝床環境を整えてあげましょう。
また、留守番中は飼い主がいなくなるため、普段以上に警戒心が強くなり、不安も大きくなります。少しでも不安を和らげるために、飼い主と過ごしている普段通りの環境を再現してあげることも大切です。
例えば、テレビが常についているご家庭であればテレビをつけておいたり、暗くなると部屋の電気を点ける場合は、タイマーをセットするなどして暗くならないよう設定したりしましょう。
こうしたちょっとした工夫も犬にとっては大きな安心感につながります。心細いお留守番を少しでも心強くするため、普段の環境を観察し、前述したような工夫を取り入れましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は警戒心が強いため、なかなか熟睡することができません。飼い主は、少しでも愛犬が安眠できるよう、今回紹介したポイントを押さえつつ、愛犬にとって快適な寝床環境を整えてあげましょう。