1.犬が欲しがるだけ与える
犬の健康管理をする上で、食事の量やバランスを考えて与えるということはとても大切です。
そのため、犬が欲しがるからといって「もう少しだけね」「しょうがないな~」などと、適正量以上の食事を与えることが続いてしまうと、健康上良くないということは明らかです。
食べることが大好きな犬は、ご飯を食べ終わったあとも「もっとちょうだい!」とばかりにフードボウルをくわえて持ってきたり、鼻先で押してみたりと色々なアピールをします。
また、飼い主さんがご飯を食べている時に、キラキラとした目で「食べたいな♡」と要求してくることもあるでしょう。
しかし、ここで愛犬の可愛いアピールに負けて欲しがるだけ与えてしまうと栄養バランスが崩れ、肥満をはじめとした様々な疾病やトラブルを招く恐れがあるので十分注意しましょう。
おやつの量が多かった日などは、食事量を減らすなど調整するようにすることをおすすめします。
2.食べさせてはいけない食材を与える
人間は問題なく食べることができる食材でも、犬にとっては命をも脅かすような危険をもたらすものであることがあります。
広く知られているものでは、チョコレートや玉ねぎなどのねぎ類があります。
チョコレートに含まれるテオブロミンによる中毒症状を引き起こしたり、ねぎに含まれるアリルプロピルジスルフィドによって溶血性貧血になったりして、死に至ることもあるので十分に注意しなければなりません。
そのほかにもぶどうやアボカドなど、注意するべき食材はいくつかあり、体質や持病によって食べるべきではない食材もあります。
そのため、食事の時にはそれらの食材が含まれていないことを、必ず確認してください。
特に、手作り食を与えたり、人間の食べ残しを与えたりすることがある場合は気をつけましょう。
3.食べないとすぐに他のものを用意する
犬に食事を与えても、なかなか口をつけなかったり、少ししか食べなかったりすると飼い主さんは心配することでしょう。
食事をしっかりと取ることは、健康を維持するための基本であり重要なことでもあります。
そのため、愛犬の食欲がないと心配になり、どうにかしてもっと食べて欲しいと思うのが当然だと思います。
しかし、犬の中には体調に問題があるわけではなく、同じドッグフードに飽きてしまったり気が向かなかったりして、食べなくなってしまうことがあります。
そのような場合に、食べないことを心配して別のドッグフードを用意したり、風味が強いものをトッピングしたりするとそれに慣れてしまうので注意しましょう。
「出されたものを食べずにいれば、もっと美味しいものが出てくる」ということを学習すると、偏食やわがままが強くなってしまうので、できるだけそのような対応はしないようにしてください。
4.食事内容がライフステージに適していない
子犬やシニア犬、妊娠・授乳期の犬、ドッグスポーツをしている犬など、年齢やライフステージ、活動量に適した食事を与えることもとても大切です。
それらを無視して食事を与えると、消化吸収が十分にできなかったり、栄養不足・過多になったりすることがあり、健康を維持できなくなってしまいます。
ただ食事の量を適正に与えるだけでなく、栄養バランスがライフステージに適しているかを常に意識をすることをおすすめします。
5.食後すぐに散歩や運動をさせる
犬の食事の時間やタイミングは、各家庭でそれぞれ異なると思います。
しかし、食後すぐの散歩や運動は、絶対に避けるべきこととされているので注意しましょう。
食後すぐに体を動かすと、膨らんだ胃が捻じれて「胃捻転」「胃拡張」を引き起こす可能性があります。
この疾患は、血流が遮断されてしまうため周囲の内臓が壊死してしまい、最悪の場合発症から数時間で死に至る可能性があります。
特に、ドーベルマンやグレートデンのような胸の深い大型犬に起こりやすいとされていますが、小型犬でも特にダックスフントは発症しやすいといわれていますので気をつけましょう。
まとめ
犬の食事は、年齢やライフステージに適したものを用意し、適量を食べさせることが基本です。
その上で、食事が楽しく行えるように工夫をしたり、バリエーションを持たせることも大切ですが、犬の偏食やわがままが助長されてしまわないように意識することも重要です。
また、愛犬の健康や命を守るために、食べさせてはいけない食材やタイミングもしっかりと把握しておきましょう。
食事は毎日のことで油断してしまうこともあると思いますが、食事は健康のバロメーターにもなるので注意を払って与えるようにしてくださいね。