1.ミニチュア・ダックスフンド
胴長短足のボディが印象的なミニチュア・ダックスフンドは、日本で非常に人気の高い小型犬種のひとつです。
遊び好きで人とのコミュニケーションにも意欲的なので、飼いやすい犬種ではありますが、ボディケアには配慮が必要だとされています。
元々ミニチュア・ダックスフンドは、体高の低さを生かして地中のアナグマやウサギなどを追いかけて、パートナーとともに狩猟を行っていた犬種です。
体は小さくても体力は十分で、多くの運動量を必要としています。それは現代になっても変わらないため、散歩や遊びでたっぷり運動をさせなければならないのです。
しかし、ミニチュア・ダックスフンドにとって必要な運動量が満たされていないことも多く、運動不足から肥満になってしまうことが少なくありません。
さらに、犬種が持つ傾向として、甲状腺機能低下症などのホルモン系疾患を発症しやすく、それが原因で太ってしまうこともあります。
ミニチュア・ダックスフンドのような胴長犬種が肥満になると、腰への負担が大きくヘルニアになってしまうことも多く、運動によるダイエットができずさらに肥満が悪化して今うことも少なくありません。
2.ウェルシュ・コーギー
コロコロとした丸みのある体と、短い足が可愛らしいウェルシュ・コーギーは、人と遊ぶことが好きで家庭犬に適した犬種です。
プリッとしたお尻やチョコチョコと歩く様子を見て、「少しくらい太っている方が可愛い」と思う飼い主さんも多いと思います。
確かに適度な脂肪は必要ですし、必要以上に痩せさせることはしなくていいでしょう。
しかし、ウェルシュ・コーギーも、意識しないでいると太りやすい犬種だと言われているので注意しなければなりません。
牧畜・牧羊犬として活躍していた犬種のため、多くの運動量を必要としています。
しかし、現代ではウェルシュ・コーギーの体に必要な運動が提供されていないことも多く、結果的に太りやすい傾向が生まれてしまっているのです。
また、ミニチュア・ダックスフンドと同様に胴長犬種のため、体重が重くなると腰への負担が大きくなるので日頃から肥満予防が大切です。
3.ビーグル
アクティブなビーグルは、食べることが大好きで、運動量もとても必要な犬種です。
しかし、十分な運動をできずに運動不足から、肥満になってしまうことも多いとされています。
食べ物への執着が強く、愛犬の喜ぶ顔を見たくてつい食べ物を与えすぎてしまうこともあるので、肥満予防のために食事管理をしっかりと行うようにしてください。
また、ビーグルは甲状腺ホルモンの分泌異常による疾患にかかりやすい犬種でもあります。
ホルモン分泌が低下することで、体の代謝も低下して太りやすくなる傾向があるので、適切な食事とともに健康管理にも気を配らなければなりません。
4.パグ
コロンとした見た目が可愛いパグは、食欲旺盛で太りやすい傾向にあります。
食べた分しっかりと運動をすれば問題はありませんが、体躯に対して足が細めで関節を痛めやすいパグは十分な運動ができていない場合が少なくありません。
また、パグのようにマズルが短い短頭犬種は、呼吸器系疾患にかかりやすいため、運動をたっぷりすることができないこともあります。
犬の体質や特性に合わせて食事や運動の管理を行うようにしましょう。
まとめ
ここでは身体的特徴や遺伝的要素から、太りやすい傾向にある犬種をご紹介してきました。
しかし、愛犬の特性をしっかりと理解した上で、食事管理や運動量の調整を行うことで健康的な体型維持は十分に可能です。
また、ここで紹介していない犬種であっても、食事量と運動量が見合わない生活を続けていれば、あっという間に肥満になってしまいます。
肥満は多くの疾患やトラブルの原因となるものなので、飼い主さんが責任を持って予防して愛犬の健康を守ってあげてくださいね。