要チェック!わんこの適正体重とは?
人間が肥満度を算出する場合、身長と体重を用いて計算する「BMI」という指標が有名ですよね。わんこの場合には犬種による体格差が大きいため、残念ながら全ての犬種で一律に肥満度を計算できるような指標はありません。
愛犬の体重が理想体重なのかどうかが気になったら、まずは下記を参考にしてみると良いでしょう。
1.犬種標準(スタンダード)
各国のケネルクラブが定めている各犬種ごとの理想像を記述したものを「犬種標準(スタンダード)」と呼びます。この犬種標準の中には犬種ごとの理想体重も記載されているので、おおまかな参考になります。
ただし、犬種標準に記載された体重は健康面を考慮したものではなく、あくまでショーレースでの見栄えの良さを意識したものなので、あまり固執しすぎないほうが良いでしょう。
2.BCS(ボディ・コンディション・スコア)
わんこ版のBMIともいえるのが、BCS(ボディ・コンディション・スコア)です。わんこの体格を「肥満、やや肥満、理想体重、やや痩せ、痩せ」の5段階で評価します。
ただし人間のBMIが体重や身長を用いて計算するのと違い、BCSはあくまで見た目と触感で判断するため、検査者の主観の影響が否めません。
注意!わんこの痩せすぎサイン
上でご紹介したBCSでの「痩せ」の評価基準は下記のようになっています。
1.肋骨・腰椎・骨盤が明らかに見える
脂肪が極端に少ないため、外見からも明らかに骨ばって見えます。特に肋骨・腰椎・骨盤がくっきりと見えている場合は痩せ傾向が顕著です。
2.触っても脂肪を感じない
身体を触ったときに肉肉しい感じがなく、皮の下に直接骨を触っているように感じてしまう場合は、脂肪が足りていない状態です。
3.腹部のくびれの角度が急
わんこの腹部は、胸の辺りから後脚のほうにかけてキュッとつり上がってくびれているのが理想です。ですがこのつり上がりがあまりにキツすぎ、くびれすぎている場合も痩せすぎといえます。
わんこが痩せすぎる理由とは
1.摂取カロリー不足
わんこが痩せすぎてしまう原因として考えられる第一は、消費エネルギーに対して摂取するカロリーが不足している状態です。少食気味のわんこや、アジリティなどをやっていて運動量が極端に多いわんこの場合は、この可能性が高いでしょう。
また注意してほしいのが、妊娠・授乳期のわんこです。妊娠・授乳期には必要とするエネルギー量が多くなりますが、特に授乳期は赤ちゃんわんこの可愛さやお世話に気を取られて、母体へのケアが不足しがちです。
2.老化
シニア期のわんこは運動量が落ち、筋肉が衰えていくため、自然と痩せていく傾向にあります。シニア用のドッグフードに切り替えながら、飼い主さんが上手に栄養コントロールをしてあげましょう。
3.夏バテ
夏の暑い時期に一時的に痩せてしまう場合には、夏バテの症状の1つと考えられます。涼しくなればまた食事量が増えるので大きな心配はいりませんが、あまりに痩せすぎてしまった場合は食事を工夫する必要があります。
4.病気
痩せすぎのわんこには病気が隠れていることもあります。有名なのはガン性悪液質で、摂取した栄養素をガン細胞に横取りされてしまうため、わんこ自体はどんどん痩せてしまいます。末期の腎臓病も同様です。また食べているのに痩せていくという場合は
糖尿病が疑われます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?「肥満体型よりは痩せていたほうが…」という考え方もあるかもしれませんが、一番長生きできるのは普通体型から少し太り気味のわんこというデータもあります。理想体重をキープできるよう飼い主さんがしっかり管理してあげることが大切です。