犬が見せる『無防備な行動』3選
犬が『無防備な行動』を見せるのは、ある意味ノンストレスでリラックスしている状態。犬にとって「無防備でいられる環境」は「安心して過ごせる環境」でもあります。
飼い主としては嬉しくもあり、また微笑ましく可愛い行動ですよね。犬の無防備な行動をいくつかご紹介しますね。
1.背中を預ける
のんびりとくつろいでいる最中、愛犬がトコトコとやってきてすぐ隣に背中を向けた状態でストンとお座りをしてきたことはありませんか?飼い主さんに背中を預けるこの行動、実は愛犬も「さてと、のんびるするか」と思っている時があるようです。
犬の体にはいくつかの急所がありますが、そのひとつが後足になります。犬が群れの仲間たちと生活していた野生時代には、後足を守るために仲間同士で背中をくっ付け合う習性があったのだとか。
野生時代の名残りから今でも信頼している人以外には、背中を向けることはないと言われています。急所である後足は飼い主さんに任せておけば安心。無防備に休む気満々な行動なのかもしれません。
2.飼い主さんに寄り添ってくつろぐ
背中を預ける行動に少し似ていますが、飼い主さんに寄り添ったり体の一部をくっつけてのんびりくつろいでいる時もほぼ無防備な状態ですよね。体の力が抜けて脱力感があると特にリラックスできていて飼い主さんに対する信頼感も強いよう。
飼い主さんの腕や足にアゴを乗せてボンヤリ過ごしている姿も最高に可愛いですよね。時にはリラックスしすぎて寝てしまうこともあると思います。アゴを乗せる姿勢は犬にとってとても楽ちんな体勢なのだとか。大好きな飼い主さんに甘えたり安心したい時には体のどこかにアゴを乗せることが多いようです。
3.寝ている姿
寝ている状態なので「行動」とは少々異なりますが、犬が最大級に無防備になっているのはやはり「寝ているとき」だと思います。
しかし寝ている姿勢や状態でも無防備度は違うもの。伏せの姿勢やほんの少しだけ体を丸くして寝ている時はあまり無防備な状態ではありません。すぐに立ち上がり動ける体勢を保って寝ているのでやや警戒していると考えられます。
無防備にリラックスして寝ている姿勢は仰向けの状態の「ヘソ天」。急所である柔らかなお腹をあらわにグーグー寝ている姿は、もはや野生動物の面影すら見られない無防備な寝姿ですよね。その他、横向きになって四肢を投げ出すようにダランとして寝ている時も無防備な状態です。
犬が無防備になれない理由
無防備とはまったく警戒の必要がない状態。警戒している時は大なり小なりストレスがかかっている状態でもあります。外敵と戦う必要がない愛犬にはぜひとも無防備にリラックスしてもらいたいもの。
しかし警戒心が強い犬もいるはずです。そんな犬はなぜ無防備になれないのでしょうか?
1.野生動物の本能
犬の祖先は野性動物の狼です。野性動物は何時なんどきでも外敵から自身や群れの仲間達の命を守るため警戒しながら生きていく必要があります。今現在、人に飼われている犬も野生の本能が残り警戒心が強い個体も存在します。
基本的に犬は縄張り意識が強い上に生まれて間もない子犬のうちに、まったく知らない「人間」と共に「人間社会」で生活することになるわけですから警戒してしまうのは当然なのかもしれません。
しかし家族として私たち飼い主と生活していく犬には強い警戒心は必要ないですよね。飼い主さんは愛犬に「警戒しなくても大丈夫なんだよ」としつけで教えてあげると共に無防備でいられるような環境も用意してあげましょう。
2.犬はどんな出来事に警戒する?
警戒心が強いと些細な物事に反応しやすくなるのでリラックスすることが出来ず愛犬自身も心から休むことが出来ません。犬が警戒しやすい物事とはなんでしょう?
- 玄関のチャイムや電話のコール音
- 窓の外の人の気配
- 知らない人
警戒心とは不安や恐怖を感じている状態。個体差はありますが慣れない音や知らない人に対して警戒することが多いと思います。
また犬は縄張り意識が強いため玄関のチャイムが鳴ることで知らない人がテリトリー内に入ってくると感じ警戒して激しく吠えてしまうこともあるのです。
3.警戒してしまう犬への対策
子犬は生後4ヶ月頃から警戒心が芽生え始めます。子犬のうちにたくさんの人と触れ合い、家の中でも屋外でも多くの音を聞かせ経験させることで、不要な警戒心を抱きずらい個体に育つ傾向があります。
警戒するような出来事があった時は、その不安感や恐怖心を「楽しい出来事なんだ」と感情を変化してもらうためにオヤツを与えてください。
成犬ですでに様々な物事に対して吠えてしまう犬は警戒している時に、その警戒心を忘れてしまうくらい大好きなオヤツを与えて気持ちを落着けてあげましょう。警戒心が強すぎる場合は普通のオヤツでは気を引くことが出来ない場合もあるので嗜好性の高い特別なオヤツを用意してあげるといいでしょう。
窓の外の人の気配に警戒してしまう場合には、気づけないような工夫をしてあげましょう。窓にガラスフィルムを張る、また日中でもカーテンを閉めておくと有効。室温や湿度にも気を配り愛犬がゆっくりと休むことが出来る寝床を用意してあげることで、日頃の疲れも癒されて無防備に過ごすことが出来るかもしれません。
まとめ
犬にとって無防備に過ごせる環境で生活できているのはとても良いことだと思います。犬の警戒心は犬種が持つ気質や個体の持って生まれた性格も関係していますが、飼い主さんのしつけの仕方や接し方、また生活環境も大きな影響を与えるようです。
無防備になることが出来ず警戒している頻度が高いとストレスだらけになってしまいます。「怖いことはないんだよ」としつけでしっかり教えてあげること、またリラックスして過ごせる環境づくりも大切です。愛犬の可愛い無防備な行動が見れるよう工夫してみましょう。