どんな意味があるの?部位別でわかる犬が床に体を擦り付ける理由
愛犬を見ると、リビングの床や地面に体をスリスリと擦り付けている場面を見かけることはありませんか。「一体何をしているの?」と不思議に思いますが、犬なりの理由がきちんとなります。
ここでは、擦り付けている部位別でわかる犬が体をスリスリと地面に擦り付ける理由を解説します。
1.背中・かゆみが生じている可能性
背中を執拗に床に押し付けるように擦り付けている場合は、背中にかゆみが生じている可能性があります。
背中は後ろ足や前足を使ってもなかなか自分で手が届かないため、背中を地面や床にこすりつけることでかゆみを軽減しようとしているのでしょう。
背中に赤みや虫さされがないかどうかを確認し、異常がない場合は、優しくブラッシングしてあげるなどして対応しましょう。
2.背中・遊んでとアピールしている
飼い主の前にやってきて、ゴロンと仰向けになりお腹を見せるようにして床に背中を擦り付けている場合は、「遊んで」とアピールしているサインです。
お腹を見せることで飼い主に甘えているのでしょう。また、お腹を見せれば「飼い主さんが撫でてくれるかも!」と期待しているのかもしれません。
手が空いているときは、ぜひ愛犬と一緒に遊んだり、仰向けになって見せているお腹を優しく撫でてあげたりしてくださいね。
3.背中・満足した時のリラックス表現
背中を床にこすりつける時、満足感を表していることもあります。例えば、散歩から帰ってきた時や食後などに見られる行動です。
犬は満足した時、背中を床にスリスリとこすりつけるようにして、リラックスします。「お腹いっぱいだなぁ〜」「散歩楽しかったなぁ〜」と言うように、余韻に浸っている状態と考えましょう。
4.体全体は身を守るための本能的行動
散歩の途中や外出先などで体全体を地面に押し付けるようにして擦り付けている場合は、野生時代の本能的行動の名残である可能性があります。
犬は敵に自分がここにいると悟られないよう、自分の匂いを地面の匂いでかき消すため、地面に体を擦り付けることがあります。地面には、他の犬の匂いや土の匂い、車の匂いなど、様々な匂いが付着しているためです。
また、犬が地面で体を擦り始めた場合、その場所にミミズの死骸などがあることも多いです。これは、ミミズの死骸の匂いを自分に付けることで、敵に自分の匂いを感知されないようにしているのです。
5.部位によっては異常を生じている可能性も
犬が体を擦り付ける理由は、心理的な理由や本能的行動が多く見られます。しかし、同じ部位を執拗に擦り付けている場合は、かゆみなどの異常を生じている可能性があります。
部位ごとに考えられる症状が異なるので、以下を参考にしてください。
- 背中…ノミやダニの寄生、皮膚炎
- 耳…汚れが溜まっている、外耳炎、中耳炎など
- おしり…汚れ、寄生虫感染、肛門嚢炎など
- 目…細菌感染、異物混入
このような症状が考えられるので、なんども同じ部位を床や地面に擦り付けている場合は、一度かかりつけの動物病院で診察してもらいましょう。
場合によっては、早期治療が必要な場合もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は床や地面に体を擦り付けることで、自らかゆみを軽減しようとしたり、感情を表現することがあります。しかし、中には体に異常を感じているケースもあるため、違和感を感じたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。