1.飼い主に近づく相手に威嚇する
犬が飼い主さんに対する独占欲を持っていると、飼い主さんに近づいて来る相手に対して敵意を感じることがあります。
大切な飼い主さんにほかの人が近づくと、その相手に対して「ワンワン!」と激しく吠えたてたり、足元に噛みついたりして遠ざけようとします。
近づいてきたことに気がついた時点で「それ以上近づくな!」と吠えて警告し、それでも相手が止まらないと大好きな飼い主さんを取られると感じてより激しい攻撃行動に移ってしまうのです。
独占欲に加えて、飼い主さんを守るつもりでそのような行動を見せるので、無理に近づくことのないようにしましょう。
2.飼い主と相手の間に割って入る
独占欲から「自分にもっと目を向けて欲しい、かまって欲しい」と感じている時は、飼い主さんが接している相手との間に強引に割り込むような行動が見られます。
飼い主さんが人と話をしていると、飼い主さんに飛びついたり体をぶつけたりして自分に目を向けるようにします。
また、特に独占欲が刺激されるのが、飼い主さんがほかの犬や猫などをなでたりかまったりしている時です。そのような状況になった時、「ほかの犬をなでないで!自分をなでて!」とばかりで強引に割って入り、飼い主さんと相手を引き離そうとします。
なかには、人や動物以外のものにやきもちを焼いて独占欲を見せることもあります。
飼い主さんがスマホやパソコンを見ている時に、腕の内側に自分の顔や体を押し込んで視線を集めようとしたり、読んでいる新聞や雑誌の上に乗ってしまったりすることもあります。
そのような行動が見られた時、「仕方ないな~」とパソコンや新聞を閉じて犬にかまうと、その行動が定着してしまったりわがままになってしまったりすることが考えられます。
そのような行動を取る時は犬を無視するようにして、飼い主さんのやることが終わった後に改めてたっぷりスキンシップを取るようにしてください。
3.飼い主に自分の頭や体をこすりつける
犬は飼い主さんからの注目を集めるために、自分の存在をアピールするかのように自分の頭や体を押しつけたり、こすりつけたりすることがあります。
ほかのことに夢中になっている飼い主さんに「もっとこっちを見て!」という気持ちを伝えようとしているだけでなく、自分のにおいをつけて「飼い主さんは自分のものだ!」と周囲に対してアピールしていることも考えられます。
犬はにおいに非常に敏感で、においをつかってコミュニケーションを取ったり、意思伝達を行ったりします。マーキングもその一種で、自分のにおいをつけることで縄張りを誇示したり、所有者としてのアピールを行っているのです。
そのため、ほかの人や犬がいる場所などで飼い主さんに対して体をこすりつけるような行動を取っている場合は、飼い主さんへの独占欲のあらわれかもしれません。
まとめ
飼い主さんのことが大好きな犬や、自分に自信が持てないタイプの犬は、飼い主さんに対して強い独占欲を持つことがあります。そして、飼い主さんに近づいて来る相手に威嚇して遠ざけようとしたり、間に割って入ったりする行動が見られます。
また、飼い主さんに自分の体をこすりつけてにおいをつけることで「この人は自分のものだ!」と、周囲に対してアピールすることもあります。
飼い主さんのことが好きな気持ち自体は悪いことではありませんが、それが行きすぎて周囲に敵意を持ったり、攻撃行動を行うようになったりするとトラブルを招く危険性があります。
そのような行動を取らなくても大丈夫だということをきちんと伝えるために、日頃からたっぷりスキンシップを取ったり、しつけや遊びを通して信頼関係を築くようにしましょう。