犬に歯磨きしすぎるリスク
1.歯茎を傷つける
力を入れてガシガシ歯磨きしすぎると犬の歯茎を傷つけてしまうことがあります。
歯垢や汚れは歯ブラシでかるくブラッシングするだけで落とすことができます。
歯にこびり付いた歯石は歯磨きでは落とすことができません。落とそうと力を入れると磨きすぎて歯茎を傷つけてしまい、出血する恐れがありますのでご注意ください。
2.歯肉炎を悪化させる
歯磨きをすると出血することがあります。歯茎に細菌が感染して起こる炎症が原因です。歯茎が赤く腫れている場合には歯肉炎である可能性があります。
力を入れてガシガシ歯磨きしすぎると悪化することがあります。歯磨きでは改善されないため、すぐに病院で歯科検診を受けてください。
3.歯を傷つける
歯磨きしすぎで最もリスクを負いやすいのが、飼い主による歯石の除去です。
ハンドスケーラーというグッズが市販されていますが、飼い主が使用すると歯を傷つけてしまいます。目には見えない小さな傷が付き、その傷に歯石が付きやすくなります。
確かに歯石は取れるかもしれませんが、その後の処置を飼い主ではできません。
ハンドスケーラーで歯石を除去するということは犬がジッと動かずにいることが大前提です。獣医師にも難しい処置です。
歯茎や口の中を切って大怪我を負ったり、歯が大きく欠けてしまうことがあるかもしれません。
飼い主がハンドスケーラーを使って犬の歯石を除去することはかえって歯の状態を悪化させることがほとんどです。
4.歯磨きを嫌いになる
適度を越えて歯磨きしすぎると、犬が歯磨きを嫌いになってしまうことがあります。
犬にも毎日の歯磨きが必要です。根気強く続けることで慣れてくれます。それでも決して歯磨きが好きなわけではありません。ストレスに感じてしまうこともあるでしょう。
時間をかけすぎたり力を入れすぎたりすると、歯磨きが嫌いになりやすいです。
5.肥満になる(歯磨きガム)
歯ブラシで歯を磨くことの代わりに歯磨きガムを与えることがあるかもしれません。
歯磨きしすぎることとは少し違いますが、歯磨きガムの与えすぎは肥満に繋がることがあります。
正直、歯磨きガムと歯ブラシで歯を磨くことと同じ効果はありません。歯磨きガムを食べることで歯石が付かなくなるなんてこともありません。
歯ブラシ+歯磨きガムで歯石の付着や歯周病を予防すると考えて利用するとよいでしょう。
犬の適切な歯磨きの仕方
犬にも歯磨きが重要だと言えます。口の中の細菌を過剰に繁殖させないためです。
歯石は、細菌の塊が歯にこびり付いている状態だと考えてもよいと思います。
歯茎に細菌が感染すると歯肉炎を引き起こし、重症化すると歯周病になります。顎の骨を溶かしてしまうこともありますし、内臓疾患を招く恐れもあります。
適切な歯磨きを習慣化することで歯周病を予防してあげてください。
すでに口臭が気になる場合は歯周病である可能性が高く、獣医師の診断を受けることをおすすめします。
歯磨きの頻度
1日1回でよいです。食後や就寝前でなくてもよいです。愛犬が気分よく歯磨きをさせてくれるタイミングで構いません。
歯磨きの範囲
一度に全ての歯を磨こうとしなくてもよいです。朝に上の歯、夜に下の歯と分けて磨いてもよいです。
歯磨きの道具
歯ブラシを嫌がる場合は歯磨きシートでもよいです。指を強く噛まれてしまわないように注意して磨いてあげてください。
仕上げに歯磨きシートを使用する
歯ブラシで歯磨きをした後、犬は口の中を濯ぐ(うがいをする)ことができません。口の中に食べカスや汚れや歯石が取り残されてしまいます。
歯ブラシで歯磨きをした後、歯磨きシートで拭き取ってあげるのがおすすめです。
歯磨き粉は不要
犬の歯磨きに歯磨き粉は不要です。歯ブラシでブラッシングするだけで十分です。
歯磨き粉の味やにおいを気に入って歯磨きをさせてくれる犬もいます。歯磨き粉を使うことで歯磨きしやすくなるのであれば利用してもよいと思います。
まとめ
犬に歯磨きしすぎるリスクを5つ解説しました。
歯磨きしないことにもリスクはありますが、力を入れてガシガシ歯磨きしすぎたり、飼い主によるハンドスケーラーでの歯石の除去は望ましくありません。
大切な歯を失ってしまわないために、愛犬にも毎日の歯磨きと定期的な歯科健診を受けさせてあげましょう。
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20代 男性 匿名