犬が朝吠える理由
1.生活音に警戒して吠える
朝の静かな時間帯に、自宅の前を通る人の動きや音に敏感になって吠えることがあります。
新聞配達のバイクの音や敷地内に侵入する足音、ウォーキングをする人の足音や少し荒い呼吸音、お散歩する犬の足音やパンティングの音などです。物音が減る夜の時間帯を終えて朝の生活音が始まる時間帯でもあります。
犬が朝吠えるのは、生活を始める人や動物の動き・音に敏感になるためです。
改善策は「犬の寝床を窓から遠い場所に置く」です。
窓の近くは外からの物音が伝わりやすいです。飼い主と同じ部屋やベッドで寝ることで安心し、警戒心が解けることもあります。
2.飼い主に要求して吠える
飼い主よりも先に起きて吠える犬もいますし、後から起きて来て吠える犬もいます。
犬が朝吠えるのは、「排泄がしたい」「お散歩に行きたい」「ごはんが食べたい」「水が飲みたい」など要求したいことがあるからです。
また、要求のために吠えることはないけれど、寝坊が多い飼い主を起こしてあげるために吠える犬もいますね。
朝の要求吠えへの改善策は「備えること」です。
寝る前にペットシーツを取り換えるなどトイレを清潔にしておくこと、新鮮なお水をたっぷり用意しておくこと。そしてお散歩やごはんは毎日同じ時間に与え、飼い主の気分や都合で遅くならないことです。
3.犬たちの間でコミュニケーションするために吠える
日が昇る頃になると、近所のあちこちで犬が遠吠えをしたり吠えたりしますね。
犬が朝吠えるのは犬たちの間でコミュニケーションをするためです。町の安全確認をする犬もいますし、仲間の安否確認をする犬もいます。
「起きたよ!」と知らせる犬もいれば、「おはよう!」と挨拶をする犬もいます。
人には迷惑に感じられるかもしれませんが、朝になると犬も仲間内で安全確認や安否確認、挨拶や情報交換をするのです。
犬の本能による行動ですから改善するのは難しいです。
室内犬であれば外に鳴き声が漏れないように窓を閉めておくなど対策をすると良いのではないでしょうか。
外で暮らす犬であれば、夜寝る時は玄関や室内に入れてあげてはいかがでしょうか。
4.飼い主の気配が感じられず不安で吠える
老犬になると視覚・聴覚・嗅覚が衰え、飼い主の気配が感じられず不安で吠えることがあります。
朝になって目が覚めた時、飼い主の姿を探してみるけれど気配さえ感じられないのです。
改善策は朝吠えた時にすぐに駆けつけてあげることです。そばで声をかけてあげたり、体を撫でてあげたりすると安心して吠えるのをやめます。
気配が感じられるように同じ部屋で寝たり、転落しないように安全対策をしたうえで飼い主のベッドで一緒に寝るのも良いと思います。
朝は飼い主が起きる時に犬も一緒に起こしてあげるのも良いです。不安にならず吠えずに済む場合があります。
5.病気の症状や痛みで吠える
認知症になると朝早い時間から吠えてしまうことがあります。あまりにも早起きしてしまうのです。
昼間や夕方にたっぷり寝てしまい、夜から朝まで吠え続けてしまうこともあります。
改善策は獣医師に相談することです。精神安定剤や睡眠導入剤が処方されることがあります。
ケガの後遺症や関節炎がある場合、気温や気圧の変化によって朝吠えてしまうことがあります。
季節の変わり目や梅雨の時期は注意してあげてください。
改善策は痛み止めなど頓服薬を処方してもらって備えることです。(※頓服薬(とんぷくやく)とは、発作や症状が出た時に飲む薬です。)
まとめ
犬が朝吠える理由と改善策を5つ解説しました。
- 生活音に警戒して吠える
- 飼い主に要求して吠える
- 犬たちの間でコミュニケーションするために吠える
- 飼い主の気配が感じられず不安で吠える
- 病気の症状や痛みで吠える
愛犬の鳴き声が近所迷惑になるのではないかと叱ってしまうことがあるかもしれません。叱ることは万全な改善策とは言えません。
吠える理由を探り、愛犬が吠えずに済む対策をしてあげてください。