犬の耳のしぐさでわかる心理
犬が耳を細かく動かすことができるのは「耳介筋」という筋肉が発達しているからです。
犬同士のコミュニケーションにも使われますが、耳を自由自在に動かすことで気持ちを表現しているのです。
私たち人間にも犬の耳のしぐさから読み取ることができる心理があります。ぜひ一緒に探ってみませんか。
1.期待する気持ちで飼い主の動きに集中している
真剣なまなざしで耳をピンッ!と真上に向かって立てるしぐさをしている時は、よい出来事を期待する気持ちで飼い主の動きに注目しています。
袋のカサカサという音を聞きつけ、おやつがもらえるのではないかと期待してやって来た時などです。
絶対に逃してなるものか!と集中力を高めるために耳をピンッ!と真上に向かって立てるしぐさをするのです。
2.「お利口さんに待っていたよ」と言いたい
目尻が垂れるような笑顔で耳を横にペタリと倒すしぐさをしている時は、帰宅した飼い主に対して「お利口さんに待っていたよ」と言いたいからです。
大好きな飼い主が帰って来て嬉しい気持ちもありますが、何よりもまずは褒めてもらいたいのです。
笑顔のような表情をすることで安心感を与えつつ、「えらかったね♡」と喜んでくれる飼い主の笑顔が見たいために耳を横にペタリと倒すしぐさをするのです。
3.「緊張するし不安だし怖いな…」という気持ち
こわばった表情で耳を真上に向かってピンッ!と立てたり真後ろにキュッ!と倒すしぐさをする時は、緊張と不安と恐怖の感情が入り混じっているからです。
真上に向かってピンッ!と立てることで周りの音を聞き分けています。真後ろにキュッ!と倒した時は声や音に反応したのでしょう。
診察室から他の犬の悲鳴が聞こえるなど、病院の待合室で順番待ちをしている犬に多い耳のしぐさです。
4.「何もしませんから何もしないでください」と伝えたい
目を閉じて耳を真後ろにキュッ!と倒すしぐさをしている時は、相手に対して「攻撃しないで…!」という気持ちを表現したいからです。
目をジッと見つめられた、唸り声をあげられた、吠えられたなどした時によく見られます。
見知らぬ犬や人が近づいて来ただけでも目を閉じて耳を真後ろにキュッ!と倒すしぐさをすることがあります。
目を閉じることで「何もしません」と伝え、耳を真後ろにキュッ!と倒すことで「何もしないで~」と相手にビビっている時のしぐさです。
5.周りの情報やサインをキャッチしたい
耳を前後左右にしりきり動かす時は、周りの声や音を聞き分けながら情報やサインをキャッチしたいと考えています。
どのような状況であるかは耳のしぐさ以外に表情や尻尾の動きにも注目してみてください。
緊張してこわばった表情をしていたり、尻尾が下がっている時はネガティブな状況なのでしょう。
不安や恐怖を感じるような情報やサインをキャッチして警戒し、万が一の事態に備えているのです。
明るく好奇心を感じさせるような表情をしたいたり、尻尾をゆっくり回すように振っているなどする時はポジティブな状況なのでしょう。
家族の誰かが帰宅する音を聞いたり、お友達犬が自宅の前を通る気配を感じた時のしぐさです。
垂れ耳の犬の耳のしぐさ
垂れ耳であると耳のしぐさがわかりづらいかもしれません。
集中して音を聞きたい時や声を聞き分けたい時は、耳をパタパタと持ち上げて浮かせるようなしぐさをすることがあります。
耳の動きが少ない垂れ耳だからこそ、耳のしぐさ以外に表情や尻尾の動き、鳴き声や行動からも犬の気持ちを読み取ってみましょう。
まとめ
犬の耳のしぐさでわかる心理を5つ解説しました。
耳のしぐさがいつもと違って何だかおかしい…と感じることがあれば、耳の中の健康状態をチェックしてあげてください。
きついニオイがしたり、茶色っぽい耳垢が出ていたりする時は外耳炎などの可能性があります。