犬は飼い主の表情で感情を読み取ることができる?
ぼんやりとしか見えていない
「できるかもしれない」けれど「できない可能性が高い」というのが答えです。
犬の視力は0.1~0.3程度であるとされています。焦点を合わせることが苦手なため、飼い主の顔や表情はぼんやりとしか見ることができません。
飼い主が怒った表情をしているのか、嬉しそうな表情をしているのかを確認することは難しいでしょう。
「正視」と「近視」と「遠視」
ほとんどの犬が正視であるとされています。近くを見ることにも遠くを見ることにも問題がないことを「正視」と言います。
グレーハウンドには遠視である犬が多く、シェパードには近視である犬が多いなど、犬種によって特徴的な場合もあるようです。
「犬は目がいい」と言われる理由
視力が0.1~0.3程度でぼんやりとしか見えていない犬が目がいいと言われるのは「動体視力」に優れているためです。動くものを目で追う能力のことです。
テレビの画面に映るものがスローモーションに見えているなんて言われることがあります。
犬はどのような方法で飼い主の感情を読み取っているの?
「怒った表情」と「笑った表情」
とある獣医大学の研究結果では、『犬は飼い主の怒った表情と笑った表情を見分けることができる』とされています。表情の違いとその意味まで理解しているのだそうです。
そういえば、犬とアイコンタクトでコミュニケーションをすることがありますよね。
もともと視力の低い犬ですから、視力が低下するシニア犬や老犬には表情を見分けることが難しくなるのではないでしょうか。
汗のにおい
犬は飼い主の汗のにおいによって感情を読み取ることができるとされています。
緊張している時や恐怖を感じている時、ストレスを感じている時など人は汗をかきますよね。その汗のにおいによって飼い主の緊張・恐怖・ストレスを感じ取り、犬も不安になってしまうようです。
足音
犬は飼い主の足音によって感情を読み取ることができるようです。
イライラしている時や怒っている時、つい足音が大きくなってしまいますよね。
声を聞かなくても、表情を見なくても、足音の違いで「今日は機嫌がいいな」「何か落ち込んでいるのかな?」「イライラしてて機嫌が悪いんだな…」などと区別することができるようです。
声のトーン
犬は飼い主の声のトーンによって感情を読み取ることができるようです。
優しい感情で「○○ちゃん」と名前を呼ぶ時と、イタズラを発見して叱る時の「○○ちゃん」とでは違いがはっきりとしていますよね。
悲しい感情で「○○ちゃん」と呼ぶと「何だかいつもと違うぞ…」と読み取り、飼い主の様子をうかがうように後をついて回ったり、離れたところから見守ったりすることがあるようです。
「いつも」との違い
犬は飼い主の「いつも」との違いから感情を読み取ることができるようです。
いつもと違う飼い主の様子に異変を感じ、注意深く観察をし、なぜいつもと違うのかを理解できるまで追求するのです。
愛犬にはいつものように振る舞っていても、学校や職場で起きたつらい出来事の感情を抱えたまま帰宅すると、すぐにバレてしまうようです。
ちょっとの変化にも敏感に反応できてしまうのが、人にはない犬の能力なのです。
まとめ
犬は飼い主の表情で感情を読み取ることができるのか。
視力が低いという点で考えると「できるかもしれない」けれど「できない可能性が高い」です。
犬がグッと顔を寄せてくることがありますが、飼い主の表情をよく確認したいのかもしれません。
近視でも遠視でもない犬がほとんどなので、グッと近づけば表情を確認することができるのかもしれません。
視力は低い犬ですが、飼い主の感情を読み取るための優れた能力を他に持っています。
においの違いで感情を読み取れるのって犬ならではですよね。