あなたの愛犬もよくしてない?犬にとっての『楽な姿勢』3選

あなたの愛犬もよくしてない?犬にとっての『楽な姿勢』3選

犬と一緒に暮らしていると、ときどきびっくりするような姿勢で犬たちが寝ていたり座っていたりすることがありますよね。人間から見るとそれって苦しくないの?という姿勢もありますが、犬にとっての「楽な姿勢」とはいったいどんなものがあるのでしょうか。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

愛犬の寝方を見てみよう

フレンチブルドッグ

皆さんは寝るときにどんな体勢で寝ていますか?

あおむけが良かったり、横向きが良かったり、体調や周りの環境、そのときどきの気分に寄るかもしれませんが、多くの場合はご自身が一番「楽」と感じる姿勢で眠るのではないでしょうか。

人間同様、犬も眠るときやリラックスするときは、安心できる環境であればその時の一番「楽」な姿勢をとるものです。

皆さんのおうちの犬たちがどんな寝方をしているのか、リラックスタイムにぜひ見てみましょう。

犬にとっての「楽な姿勢」

1.横向き

室内で飼われている犬たちの多くがこの体勢をとります。

身体を横に倒して四肢をそのまま伸ばしている寝方ですね。自宅の床の上でも、ソファの上でも、横向きに倒れて足を伸ばして眠る姿を良くご覧になっているのではないでしょうか。

この姿勢は、犬にとってかなり楽でリラックスしている状態の姿勢のようです。

この姿勢で眠る犬たちは熟睡していることも多く、時折夢をみているように足先をバタバタさせたり、ちょっと寝ぼけて小さく吠えてみたりすることがあります。

人間と比べると浅い眠りの時間が長い犬ですが、単なる休息でも浅い眠りでも深い眠りでも、この姿勢をとるときは安心していると考えられています。

また、横向きに寝るということはお腹の部分が空気や冷たい床などに触れるので少し涼しいということも、暑い時期はより犬にとって「楽」なのかもしれませんね。

お腹を完全に床にくっつける「腹ばい」の姿勢をとる子もいます。

2.丸くなる

寒いときなどはよく見かけますね。足先を体の下にもぐらせ、尻尾で鼻先を隠していることもあります。

我が家の犬は更に前脚で自分の鼻を隠すようなポーズで寝ることも。

身体を小さく丸くする姿勢は、人間にしてみると「苦しくないの?」という姿勢ですが、犬にとっては全く自然な体勢です。

「自然な体勢」という意味では楽かもしれませんが、丸くなっている時は、寒さから身を守りたいか、お腹を出すほどには安心できていないかのどちらかである時が多いと考えられます。

体を丸めてできるだけ体から熱が逃げないようにしたり、最も守りたい部分であるお腹を隠したりしているのです。また、丸くなっている姿勢はお腹を隠して守っているだけではなく、手足を投げうって横向きで寝ているよりもすぐに動き出せる姿勢でもあるのです。

3.顎の下に何かを敷く

うつ伏せになった犬が顎の下にクッションを入れていたり、ソファのひじ掛けにちょこんと顎をのせたりしているのをご覧になることはありますか?これも犬にとってはとても楽な姿勢のようです。人

間でいう肘枕や頬杖のようなものでしょうか。身体のどの部分より頭は重いものなので、枕のようなものがあれば「楽」ですよね。

顎を何かにのせると全身の筋肉がリラックスしやすいようで、休んでいる時にこの姿勢を好んでとる犬は多いようです。もし顎を何かにのせているのが好きな犬が老犬になって介護が必要になった場合は、顎を少し高いところにのせて寝ることができるように、クッションやふちのあるベッドを用意してあげると良いかもしれません。

まとめ

膝に顎を載せる犬

犬たちは人間とは身体の造りが異なり、関節の可動域も随分と違っています。

ですので、人から見て「苦しくないの?」と思うような丸くなる姿勢も、犬にとっては自然な姿勢だということです。

またリラックスして座っているように見える、横向きになって四肢を伸ばして寝ている方が、犬がリラックスしているといえるでしょう。

ただし、犬の横座り(オスワリをしたときに両脚が崩れて横に投げ出されたような状態)については注意が必要なことがあります。

何の問題もなくただのくせであることもありますが、大型犬に多い股関節形成不全や小型犬に多い膝蓋骨脱臼の症状の一つであることもあるようです。いつも同じ方向に横座りをしている場合や歩き方、走り方などが気になる方は、獣医さんに相談してくださいね。

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