犬が甘噛みをする理由
1.噛んではいけないことを学んでいない
噛んではいけないことを学んでいない時、学ぶ途中である時、犬が人を甘噛みすることがあります。
子犬は兄弟姉妹犬と一緒に経験し、母犬から学びます。人と暮らすようになった後は飼い主からも学びます。
生まれてすぐに兄弟姉妹犬や母犬から離されてしまった犬は噛む強さ加減を学ぶ機会を逃してしまい、甘噛みと本気噛みの区別ができないことがあります。
犬は噛むことが大好きです。おもちゃやガムなど噛んでよい物があること、人の手など噛んではいけない物があることを飼い主が教えてあげなければならないのです。
2.歯や歯茎がムズムズする
子犬は乳歯から永久歯に生え変わる時、成犬は口の中に炎症や病気を抱えている時、歯や歯茎がムズムズして人の手を甘噛みすることがあります。
子犬の乳歯は生後7カ月齢頃までに永久歯へと生え変わりますが、ムズムズ感を取り除きたくて噛みたい欲求が増します。
成犬は歯周病になりやすく、3歳を過ぎた犬の80%ほどが歯石や口臭を抱えているとされています。
ムズムズ感だけではなく、痛みを伴っている可能性があります。
3.ストレスを発散したい
ストレスを発散するために犬が人を甘噛みすることがあります。噛むという行為以外に方法がないのです。
噛んでよい物が与えられている場合には人を甘噛みすることはありません。
おもちゃやガムを与えているにも関わらず人を甘噛みする時は、構ってもらえないことへのストレスを発散したい気持ちと甘えたい気持ちが入り混じっているのでしょう。
4.手足が動いていたから
手足が動いている時、動く物を追って捕まえるという本能が働き、犬が人を甘噛みすることがあります。
テレビを観ている時など、無意識に手足の指を動かしていると甘噛みされやすいです。
飼い主が手を動かし、犬が追うという遊びをすることがありますが、噛んでよい物といけなに物の区別を学んでいない犬であると遊び以外でも甘噛みの対象になってしまいやすいです。
5.遊びに満足していない
おもちゃを使って遊んだ後、遊びに満足していない時に犬が人を甘噛みすることがあります。まだ遊んで欲しいというアピールです。
遊びの時間が終わりであることを犬が理解できるよう、「おしまい」と言葉にしたり、おもちゃを出しっぱなしにせず片付けるなど習慣にすると良いです。
6.人の反応が面白い
犬が人を甘噛みした時の人の反応を面白がって楽しんでいることがあります。
「痛い」「やめて」と言いながら人も楽しんでしまっていることがほとんどです。
犬は甘噛みしたことを人が「喜んでくれた」「楽しんでくれた」「遊んでくれた」などと間違って学んでしまいやすいです。
軽い遊びのつもりが犬を興奮させていまい、本気噛みされてしまうことがあります。
甘噛みを改善するためのしつけ方
楽しく噛める方法があることを教えてあげる
人を甘噛みしてはいけないということを教えるためには、人の手や足を噛むことよりも楽しいことがあるということを知ってもらう必要があります。
- 安全に噛んで遊ぶことができる犬用のおもちゃを与える
- 安全に噛んで遊ぶことができるおもちゃを手作りして与える
- 噛んだり転がしたりするとおやつやフードが出てくるおもちゃを与える
- 噛み応えがあって長持ちするガムを与える
怒鳴らない、無視しない、ケージに閉じ込めない
犬が人を甘噛みした時、大きな声を出したり怒鳴ったりしてはいけません。驚いて一時的にはやめてくれますが、噛んではいけないことを理解したわけではありません。
無視をすることも同じです。また構ってほしくなると噛んでアピールします。
甘噛みをやめてくれない罰としてケージに閉じ込めるなんてこともしないでください。出してほしくて静かに待っているだけです。
根本的な解決にならない方法は一時的な対処法であって、甘噛みを改善するためのしつけではないと理解してほしいです。
まとめ
犬が人に対して甘噛みをする理由を6つ解説しました。
- 噛んではいけないことを学んでいない
- 歯や歯茎がムズムズする
- ストレスを発散したい
- 手足が動いていたから
- 遊びに満足していない
- 人の反応が面白い
「噛んでよい物」「噛んではいけない物」を犬が理解できるまで根気強く教えてあげることで解決されます。
甘噛みの理由が口の中の炎症や病気、ストレスである時は根本的な原因を取り除いてあげることを先に行ってあげてください。