1.明るく穏やかなトーンで♪
犬は人間の言葉の意味を知っているわけではありませんが、トレーニングや生活の中で繰り返し聞くことによって、特定の言葉と自分がとるべき行動や起こる状況を結び付けることができます。また、言葉だけではなく人間の声のトーンによって、そこに込められた感情などを読み取ることができると考えられています。
声の高さや話すスピード、声の大きさをはじめ、ちょっとした間の取り方やため息などから、話している人間がどういう気持ちなのかを経験によって学び、察知することができるのです。
そのため、イライラしている時などにその気持ちを押さえて冷静に声かけをしているつもりでも、犬には飼い主さんのイライラが伝わってしまい様子を伺うような素振りを見せるということもめずらしくありません。
このように、犬にとって飼い主さんの声のトーンや話し方はとても大切なものです。
明るく穏やかなトーンで話しかけてあげると、犬は安心するでしょうし、ややゆっくりとした話し方だとより良いかもしれません。遊びやトレーニングの時に犬のテンションをあげるためには、明るい声で元気良く声をかけてあげると良いでしょう。
大声で騒ぎ立てたり、子どもが「キャー!」と金切り声を上げていたりすると、不快感や緊張感が生まれてしまい、相手に近づきたいとは思わなくなってしまうでしょう。
2.驚かせるような大声はNG
犬に声をかける時に注意したいのが、驚かせないようにすることです。
犬は1日の大半を寝て過ごしています。寝ている時間の多くが浅く眠っている状態なので、犬がウトウトと休んでいる時などに大声で話しかけたり、突然近づいて声をかけるととてもびっくりしてしまいます。
そうしたことが続くと、犬はその場所をゆっくり休むことができない場所だと感じて常に警戒心を持ち続けることになってしまうかもしれません。
自宅や自分のハウスなどで心を休めることができないのはかわいそうなので、寝ている時などに声をかける時は特に注意してあげてください。
3.犬と同じ目線の高さで話す
当然のことながら、犬と人間の体の大きさは全く違うため、人間が立った状態で犬に声をかけると犬の頭の上からということになります。
通常の声の大きさであればそれでも十分に聞き取れると思いますが、意識していない時に声をかけられると気がつかない場合もあるでしょう。
指示を出す時など、犬に注意をきちんと向けてもらうために声をかける場合は、一度名前を呼んでアイコンタクトを取るようにしてからがおすすめです。
また、「かわいいね」「いいこだね」など語りかける時は、しゃがんで犬と目線を合わせてあげると気持ちが伝わりやすいでしょう。動物と目を合わすことは基本的に敵対心を示すことになりますが、信頼関係の築けている犬は特別です。大好きな飼い主さんとのアイコンタクトは犬にとっても嬉しいことです。
顔が近づくことで、犬も自分への語りかけだとより意識することが意識できるでしょう。
4.体に優しく触れながら
犬は大好きな人から声をかけられると喜びますが、優しくスキンシップをとりながら話しかけてもらえるとより一層うれしいと感じる子が多いでしょう。
犬も飼い主さんもリラックスしている時間や遊んでいる時は、声をかけるだけではなく、ぜひ首元や背中などの犬が触られて好きなところを優しくなでながら話しかけてあげてくださいね。ただし、声かけやスキンシップも、過度に行うのは良くありませんし、犬の性格によってどのくらいが適度かは異なります。自分の愛犬の様子をよく観察して、愛犬が心地良く思う以上の声かけやスキンシップはやめましょう。
まとめ
犬は人間が話している言葉や文章の意味がわからなくても、発せられた声のトーンやペースなどからそこに込められている感情を読み取ることに長けています。
そのため、犬が安心感を感じる声のトーンは明るく穏やかなトーンだとされています。さらに、ゆっくりと話しかけながらアイコンタクトやスキンシップをとるとより一層うれしさを感じるでしょう。
また、盛り上がって遊ぶ時にはさらに声を高くしてスピードを速めるなど、シーンに合わせた声のかけ方をするとより犬にとって心地良く、色々なコミュニケーションがとれるようになると思います。
愛犬が最も喜ぶ声のトーンを、反応を見ながら色々と試してぜひ探し当ててくださいね。