多頭飼いに向かない犬の特徴とその理由とは
犬を多頭飼いするご家庭は増えてきましたが、犬の中には他の犬と一緒に暮らすことが難しい犬もいます。無理に多頭飼いにしてしまうと、トラブルやストレス要因となることもあるので注意が必要です。ここでは多頭飼いに向かない犬の特徴とその理由を解説します。
1.警戒心が強く攻撃性のある
すでに一緒に暮らしている犬が、警戒心が強く攻撃性のある性格の犬である場合、多頭飼いには向いていません。警戒心が強いということは縄張り意識が強く、後から入ってくる後輩犬に対して警戒心を剥き出しにする恐れがあるからです。
また、攻撃性がある場合、後輩犬に対して吠えたり唸ったり、場合によっては噛み付いたりする恐れもあります。警戒心が強い犬の場合、後から知らない犬が突然家の中にいることに対し、強いストレスを感じる犬も多いです。先住犬を大切にするためにも、多頭飼いは控えるべきでしょう。
2.臆病な性格
攻撃性はないものの、他の犬と触れ合うことをあまり好まなかったり、臆病な様子がよく見られる犬も多頭飼いには向いていません。
臆病な犬の場合、飼い主と静かにのんびりと過ごす今の暮らしが最もリラックスできる環境であることが多いです。自分以外の犬が後から入ってきてしまうと、テリトリーを侵されたような気分になり、気が休まらなくなる恐れがあります。
また、後から入ってきた犬の方が気が強い場合、先住犬の居場所が追いやられてしまうこともあり、ストレスで体調を崩す可能性も考えられます。臆病な犬は、基本的に他の犬と一緒に暮らすことは好まないので、無理に多頭飼いを強いることはやめましょう。
3.すでに高齢に差し掛かっている
今一緒に暮らしている愛犬の年齢がすでに高齢期に差し掛かっている場合、基本的には多頭飼いを始めることは控えてください。
犬にとって新たな家族が増えるなどの環境の変化は、強いストレス要因となります。社交的な犬であっても、最初は戸惑いを見せるはずです。高齢犬の場合、そのストレスが体調不良となり、病気につながる恐れもあります。
また、新たに迎える犬が子犬など年齢差がある場合、高齢犬が疲れてしまったり力負けしてしまったりする恐れもあります。したがって、今いる愛犬が高齢期の場合は、多頭飼いは遠慮するべきでしょう。
4.過度に甘えん坊で飼い主への依存度が高い
とても甘えん坊で飼い主に対する依存度が高い犬の場合、新しく犬を迎えてしまうと強いストレスとなる恐れがあります。
今まで独り占めしていた大好きな飼い主を取られたような気分になります。寂しさや悔しさ、悲しさで強いストレスを溜め込み、問題行動や自傷行為といった行動に走るリスクが高まったり、過度なストレスから下痢や嘔吐といった体調不良を引き起こすことも多いので、甘えん坊な犬の場合は多頭飼いを控えるのが無難です。
5.吠え癖や噛み癖などの問題行動を抱えている
今飼っている犬に問題行動がある場合、現段階では多頭飼いを断念するべきでしょう。
先住犬に吠え癖や噛み癖、いたずら癖といった問題行動があると、後から入ってきた犬が真似をするようになってしまうからです。後輩犬にとって悪い教育となってしまいますし、飼い主としても大変さが倍になってしまいます。
また、吠え癖や噛み癖がある場合、後から入ってきた犬と喧嘩になった場合、過剰に吠えたり噛んだりして、ご近所トラブルに発展したり怪我につながる恐れもあり、非常に危険な状態になることが予測されるので、まずは今いる愛犬の問題行動をしっかり解決した上で、再検討しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。もともと群れで暮らしていた犬たちですが、犬にもそれぞれ個性があります。中には多頭飼いに向かない犬も多くいるので、多頭飼いを検討している方は、まず今いる愛犬が多頭飼いに向いているかどうかを考慮してください。