犬の『里親詐欺』があるって本当?3つの手口と必ず確認すべきこと

犬の『里親詐欺』があるって本当?3つの手口と必ず確認すべきこと

皆さんは、近年増加している『里親詐欺』という言葉をご存知でしょうか。言葉を聞くだけでおぞましい想像が巡るこの詐欺手法ですが、コロナ渦において収入が激減し、里親を泣く泣く探している飼い主をターゲットにする詐欺師が増えてきているのです。

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犬の『里親詐欺』ってなに?

詐欺師

近年、飼っている犬や猫を泣く泣く手放さなければいけない飼い主をターゲットに、『里親詐欺』を働く詐欺師たちが増加していることをご存知でしょうか。

『里親詐欺』とは、里親を探している飼い主に「大切に育てます」などと言葉巧みに近づき、里親として譲り受けた後、大切に育てるのではなく、別の用途に犬や猫を利用する極めて悪質な詐欺です。

里親詐欺は見極めが難しく、なおかつ摘発することも難しいですが、実際に里親詐欺に遭ってしまった犬たちは、転売目的で売買されていたり、繁殖目的で無理やり妊娠させられていたり、最悪の場合、動物実験や虐待の対象となるケースもあると言われています。

聞いているだけでもおぞましく、泣きたくなるような里親詐欺。ここ1〜2年は、コロナ渦において収入が激減してしまい、泣く泣く愛犬を次に大切に飼ってくれる方へ…と里親を探している飼い主をターゲットにするケースが急増しています。

犬の『里親詐欺』で行われる3つの手口

ネットで詐欺を行う詐欺師

では、犬の里親詐欺はどのような手口で行われているのでしょうか。通常、正式な里親団体を介して行われる里親募集ですが、近年はSNSの普及に伴い、様々なSNSツールで個人同士がやり取りするケースも増えてきています。この隙間を狙って近づいてくる詐欺師が多いです。

1.SNSを利用し個人間で里親を探す飼い主を狙う

スマホを使う手

最も多い里親詐欺の手法は、SNSを利用する方法です。TwitterやFacebook、Instagramなど、多くの人が利用しているSNSを使い、里親を募集している個人を特定し、里親詐欺のターゲットとする方法です。

SNS上では人となりがわからないため、文面で判断するしかありません。また、ここ1年はコロナウイルス感染拡大に伴い、なかなか頻繁に対面することができず、十分な面談時間を取れないことも影響しているでしょう。

こうした個人同士のやり取りは、詐欺師にとって相手を騙しやすいため、SNSは格好の物色場所となっているのです。

2.知り合いにお金を渡して代わりに転売してもらう

お金を受け取る夫婦

通常、里親先として決定する条件に、一人暮らしでないことや十分な収入があることなどが挙げられます。そのため、金銭的に余裕のある若い夫婦が選ばれることが多いと言われます。

しかし、過去に里親詐欺を働いた詐欺師の手口として、この里親条件にぴったり合う知り合いの夫婦を利用し、里親として譲渡してもらった挙句、その動物を引き取り、転売したという事件がありました。

つまり、巧妙な詐欺師は自ら里親として出向くのではなく、知り合いなどの伝手を使い、お金を先に少額渡して、里親となってもらった後、しばらくしてからその知り合いから引き取り、本来の目的を実行するのです。

年々、里親詐欺も巧妙化しているため、里親を募集する団体の職員さんでも騙されてしまいそうになるケースも多いと言います。

3.先住犬がいると安心させ入手しようとする

檻に入れられるパグ

里親詐欺を働く詐欺師の中には、先住犬を大切に飼っていますとアピールして、里親に出す現飼い主を安心させて譲渡してもらおうとする卑劣な行為を行う詐欺師もいます。

この手の場合、単純に犬をたくさん飼いたいという思いだけで入手し、結果的に飼育しきれず殺してしまうケースであったり、無理やり繁殖させて転売するといった目的で譲渡してもらおうとするケースが多いようです。

「先住犬がいる」という曖昧な言葉だけで惑わされず、その先住犬が現在どのような環境下で飼育されているのか、またどのような様子なのか、相性は良いのかまで、しっかりと確認することが大切です。

それは『里親詐欺』では?必ず確認すべきこと

檻に入れられて悲しそうな犬

コロナ渦で大切に育てていた愛犬をどうしても手放さないといけなくなってしまったという飼い主さんは多いです。しかし、もしも里親に出す際は、必ず以下の点に注意してください。

  • 無償でもらえる犬にこだわる人は要注意
  • 一緒に同居している家族構成と家族の様子を聞く
  • 犬を飼育する住居環境のチェックを申し出る
  • すでに犬を飼育する環境が整っているかを確認する

里親詐欺を働く詐欺師は、基本的に自分のことを話したがりません。また、自分の居場所を特定されたくないため、「住居環境をチェックさせてください」と言うと、躊躇したり連絡がつかなくなるケースも多いです。

そして、詐欺師の目的の1つに転売があります。転売するにあたり、かかる費用を安価に抑えようとする動作が見えるので、無償提供にこだわる詐欺師は多いです。また、大切に飼う気はないので、事前に犬を迎え入れる準備が何も行われていないことも多いです。

このように、詐欺師は自分のことを知られたくない、費用をかけたくないといった特徴が見られることが多いので、どうしても里親に出さなければいけない時は、以上の点をしっかりとチェックすることが大切。その際、必ず家族の様子や住居環境を、飼い主目線で実際に見て確認することが重要です。

まとめ

ハートのクッションを持つ子犬

いかがでしたでしょうか。犬を飼っている者として、非常に恐ろしい詐欺が横行しています。基本的に一度飼うことを決めた犬は手放さないことが大切ですが、コロナ渦などでどうしても自分では幸せにできないという状況に置かれてしまった場合、里親詐欺には気をつけてください。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    20代 男性 匿名

    里親詐欺は動物虐待の範疇を超えてます。飼い主を失った愛犬が完全なもの扱いされているから。里親の候補なら犬に対して真剣で知識が豊富な犬好きが適任でしょう。
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