犬に与える水は『常温』と『冷水』どっちを与えるべき?

犬に与える水は『常温』と『冷水』どっちを与えるべき?

皆さんは愛犬に与える水をどのくらいの温度で与えていますか。飲み水の温度は人間と同様、犬の健康にも直結する可能性があるため、飼い主としては気になりますよね。今回は犬に与える水の温度や与える際の注意点について解説します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬に与える水は『常温』と『冷水』、どっち?

水を飲む犬

犬に水を与える際、皆さんはどのくらいの温度の水を与えていますか。水道水から冷たい水を出して冷水を与えているという方もいれば、常温に近い温度の水道水を与えているという飼い主さんもいるでしょう。

水は犬にとって必要不可欠な飲み物です。直接口にする飲み水だからこそ、犬の健康に直結する可能性があることを考えると、犬にとって最適な温度で与えてあげたいですよね。

1.基本的に常温がベスト!

水道から水を飲む柴犬

犬に与える水は、基本的に15〜25℃程度の常温が良いとされています。人間にも言えることですが、適度な温度の水は体に負担をかけづらく、健康を維持する上でも効果的です。

しかし、冷えた水は体に負担をかける恐れがあり、下痢や腹痛などの体調不良を引き起こしかねません。特に犬は人間のように腹痛にならないよう自分で予防できるわけではないため、口に入る物によって腹痛を引き起こす可能性が高いです。

2.暑い夏場は冷水の方がいい?

夏場にペットボトルから水を飲む犬

「夏場は冷えた水の方が体の熱を冷ますためにも良いのでは?」と思う方もいるでしょうが、夏場も同様に常温の水が好ましいです。

散歩から帰った後など、水分をいつもより多めに欲しているため、犬は多くの水を飲みます。この時、冷たい水を用意してしまうと冷水を必要以上に摂取してしまい、腹痛や下痢を引き起こしやすくなります。

そのため基本的には夏場も常温水を与え、散歩から帰った後に冷水を与えてあげたいと思う場合は、まずお皿や給水ボトルに少量の冷水を入れ、その後、常温水に替えてあげてください。

3.寒い冬場に温かいお湯を与えるのはあり?

お湯を注ぐやかん

夏場に冷水は体に負担をかける恐れがあるため、できるだけ控えるべきとお話ししました。では、温かいお湯であればどうでしょうか。こちらも基本的にはNGです。

お湯の温度にもよりますが、熱すぎるお湯は犬の舌を火傷させてしまう恐れがありますし、熱すぎて飲み込めなかったり、飲み込んだ後、食道を傷つけてしまう恐れもあります。

少しでも普段より温かい水をと思うのであれば、熱湯などのお湯ではなく、ぬるま湯に近い20℃〜30℃程度の水を与えるようにすると良いでしょう。

犬に水を与える際の注意点

水のお皿を持ってくる犬

以上の理由から、犬に与える水は基本的に常温水が良いとされています。冷たい水は内臓や胃腸に負担をかけやすく、熱いお湯は火傷の危険性があるため、季節によって温度を変える場合は、冷水を少しだけ与えたりぬるま湯を与えたりと温度に工夫をしましょう。

水を与える際の注意点は温度だけではありません。犬に水を与える際、以下のようなポイントにも注意しましょう。

  • 犬に与える水は基本的に水道水のみ
  • ミネラルウォーターを与える場合は軟水を選ぶ
  • 夏場や冬場は多めに水を用意しておく

この3点です。犬に与える水は基本的に水道水が最も適していると言われています。

しかし、どうしてもミネラルウォーターを与えたいと考えているのであれば、ペットショップで販売されている犬用ミネラルウォーターや軟水を選んでください。硬水はカルシウムが多く含まれているため、飲ませすぎると結石の原因となります。

また、水は犬が「飲みたい」「喉が渇いた」と思った時にできる限りしっかり飲める量を用意しておくことが大切です。特に熱い夏場や暖房を使う冬場は大量の水分を欲する犬が多いです。普段より多めに用意しておいてあげましょう。

まとめ

外で水分補給する犬

いかがでしたでしょうか。犬に与える水は、基本的に15℃〜25℃の常温が良いとされています。また、水道水が成分的にも最も適していると言われているので、愛犬には常温の水道水を与えるようにしましょう。

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