行うべき予防対策も紹介!犬が夏にかかりやすい病気5選
日本の暑い夏は、人間だけでなく犬にとっても厳しい季節です。暑いだけでなく湿度も高いため、犬も体調不良を引き起こします。今回は、犬が夏にかかりやすい病気と、それぞれに行うべき予防対策を紹介します。
1.熱中症
暑い中、長時間いることで熱を体外に排出することが困難になり、さらに体温調節が上手くできなくなることで引き起こる熱中症は、人間だけでなく犬にとっても危険な症状です。
熱中症になっている犬は、呼吸の荒さやよだれの多量分泌、ふらふらとした足取りといった症状が見られます。これらの症状を見逃し放置してしまうと、最悪の場合、後遺症が残ったり亡くなってしまったりする恐れもあります。
熱中症対策としては、犬に適した25〜26℃前後を意識して、室温はもちろん、散歩の時間帯も早朝や夜に行くなど工夫することが大切です。また、他の季節よりも水を多めに用意することも大切です。
2.肉球火傷
散歩中に起こる危険性のある肉球火傷も注意しなければいけません。犬は人間とは違い、通常靴を履きません。肉球が直接アスファルトについてしまうため、アスファルトが熱を帯びていると肉球が火傷してしまうのです。
驚くことに夏場の日中は、アスファルトの温度が60度まで上がることがあると言われています。夕方もアスファルトの熱が残っていることが多く、数十分歩くだけで低温火傷を引き起こす恐れがあります。
肉球火傷を予防するためには、まず飼い主が散歩の前にアスファルトを触って熱くないかどうか確認してあげることが大切です。目安としては、愛犬が肉球をつけることをイメージして、10〜15秒ほどつけて確認してあげましょう。
3.皮膚病
日本の夏は高温多湿な環境下なので、細菌や真菌が繁殖しやすく、なおかつ湿気で被毛が蒸れやすい時期です。そのため、犬の肌環境も悪くなり、皮膚炎を引き起こしやすい時期と言われています。
夏に引き起こしやすい皮膚病としては、アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎、膿皮症という細菌感染症、そして外耳炎です。
これらを予防するためには、毎日ブラッシングや肌環境を確認してあげることや、細菌が皮膚で繁殖しないよう清潔な状態を保つよう心がけることが大切です。また、耳掃除を定期的に行ってあげることも予防に役立ちます。
4.夏バテ
多くの犬は日本の気候に適応しにくいと言われているため、暑さや湿度の高さに弱いです。そのため、高温多湿な環境に体が適応できず、夏バテを引き起こす犬も多いです。
夏バテの主な症状としては、食欲不振や下痢、嘔吐、動かず寝ている時間が多くなるといった様子が挙げられます。中には大好きな散歩を嫌がって家から出ようとしない犬もいるでしょう。
こうした夏バテを予防するためには、適度な水分補給と室内の温度管理、そして散歩に連れて行く時間帯を考えることが大切です。しっかり水分補給をさせ、犬が過ごしやすい温度に調節することで、夏バテを回避することができます。
また、ドライフードを与えている場合はトッピングしてあげたり、ふやかして与えてあげるなどして、食べやすいように工夫してあげましょう。食事をしっかり摂ることも夏バテ予防には大切です。
5.胃腸障害
猛暑日が続くことでストレスがたまり、それが胃腸障害となって現れるケースも多いです。主に下痢や嘔吐、元気や食欲不振、ウンチの色の異常などが挙げられます。
また、夏場はドッグフードが腐敗したり変質しやすく、食中毒を起こしやすい時期でもあります。特にウェットフードは鮮度が大切です。開けっ放しのまま、長時間常温で放置したウェットフードを食べさせた場合、食中毒症状を引き起こす恐れもあります。
こうした胃腸障害を予防する方法としては、まず夏バテ対策を行うこと、そして愛犬が食中毒にならないよう、ドッグフードの管理を徹底することが大切です。
ウエットフードは開封したら必ず冷蔵庫で保管、ドライフードは乾燥材や酸化防止剤などを入れ小分けにして保管しましょう。冷蔵庫に入れると出し入れを繰り返すことで袋の中に水滴がつき劣化の原因になります。ドライフードを床に置く際は直置きせず、すのこなどの上に置くようにしましょう。
ドライフードであっても、夏場は密閉されたタッパーに入れ替えて冷蔵庫で保存するなど、夏場限定の管理をすることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。夏は人間と同様、犬も熱中症や夏バテを引き起こしやすい時期です。「苦しい」と言葉にできない犬の代わりに、飼い主がしっかり予防対策をし、症状を見極め、いざという時は速やかに動物病院へ連れて行きましょう。