1.子犬期に人への社会化をする
犬を人好きな性格に育てるために大切になるのが、「社会化期」です。
社会化期とは生後3~4か月頃のことで、犬がさまざまなものに慣れる=社会性を身につけるのに最も適した時期とされているものです。
この時期の犬は、恐怖心をあまり持たず好奇心旺盛のため、初めて触れ合うものに対しても怖がることなく関わりを持つことができます。
そのため、この時期に犬や人と積極的に触れ合わせることで、それらを好きにならせることができると考えられています。
ただし、社会化期は4か月を過ぎても続くことが多く、生後半年頃までは柔軟な対応ができるとされています。
また、この時期に慣れることができなくても諦める必要はなく、社会化期に比べるとやや時間はかかりますがいくつになっても社会性を身につけることは可能です。
2.たくさん遊んであげる
多くの犬は遊ぶことが大好きです。ひとりでおもちゃを噛んだり追いかけたりすることも好きですが、それ以上に誰かとコミュニケーションを取りながら遊ぶことに喜びを感じる動物です。
そのため、人にたくさん遊んでもらった経験を持っている犬は、人のことを大好きになり積極的に交流を持とうとします。
犬との遊びではただおもちゃを渡すだけでなく、おもちゃを使ってボール投げや引っ張りっこをしたり、思い切り体を使って追いかけっこやかくれんぼをしたりするのがおすすめです。
犬は、相手が楽しんでいるかどうかを敏感に察知しますので、愛犬と遊ぶ時は飼い主さんも一緒になって、思い切り楽しんで下さいね。
また、遊びを通しておすわりや待て、おいでなどのしつけを行うこともできます。
しつけトレーニングも遊びの一貫として取り入れることで、楽しみながら行うことができまよ。
3.飼い主がコミュニケーションのお手本を見せる
犬は自分が信頼している相手にとても影響されやすいと言われています。
そのため、飼い主さんの気持ちや態度が犬の行動にも影響されるので、人との接し方についてもお手本を見せるつもりでいるといいでしょう。
飼い主さんがほかの人に対して警戒心を持っていたり、あからさまに避けようとするような態度を取っていると、犬も「この人は信用しない方がいいのかな?」「怖い人なのかな?」と思ってしまいます。そうしたことが続くと、その犬は人に出会った時にまず警戒心を抱くようになってしまうでしょう。
そのため、愛犬に人を好きになって欲しい場合は、飼い主さんが人とフレンドリーな態度で接することが大切です。
にこやかにあいさつを交わしたり、犬を連れている人であればその犬と触れ合ったりして積極的にコミュニケーションを取るといいでしょう。
その姿を見ることで、愛犬も「この人は信頼できる人なんだ!」と認識して、人に対して友好的な態度で接することができるようになるのです。
人好きかどうかは元々の気質の影響も大きい
犬にはそれぞれ元々持っている気質や性格というものがあり、人好きな気質を持つ犬種というのもいます。
人が好きな犬種と考えられているのが、ゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバーなどのレトリバー種やプードルです。
また、ボーダーコリーやコーギーのほか、意外かもしれませんがシベリアン・ハスキーやドーベルマンなども人が好きだと言われています。
これらの犬種は、いずれも人のパートナーになって狩りや牧羊などの仕事を行ってきた歴史を持っています。
一緒に仕事を行う際には、しっかりとコミュニケーションを取ることが欠かせないため、人に興味を持ち意思疎通を図ろうとする姿勢がなければ務まらないのです。
ただし、人好きとされる犬種でも、人に警戒心を持ちやすく懐かない場合もあります。
犬にはそれぞれ個性があるので、しっかりと性格を見極めてあげてください。
まとめ
愛犬を人好きに育てたいのであれば、子犬の時期から人と関わる機会を増やすことが大切です。
そして人に接するだけでなく、相手からなでてもらったりおやつをもらったりするなど「うれしい経験」を増やしていくことがポイントです。
また、信頼関係で結ばれている飼い主さんの気持ちや態度は、愛犬にも大きく影響します。そのため、飼い主さんがお手本となって、人とフレンドリーに接する様子を見せてあげることも効果的でしょう。
ただし、犬には元々持っている気質や性格があるため、必ずしも「人なら誰でも大好き♪」とはならない場合もあります。
そのため、愛犬の性格を尊重した上で、人に強い警戒心を持ったり嫌いになったりしない程度に慣れさせておくようにしましょう。