飼い主さんのニオイが大好き!その理由4つ
犬は好奇心旺盛な動物で、初めて見るもの触れるものに興味を持ちます。そしてそれがどんなものなのかを知るには、まずニオイを嗅ぎます。犬の嗅覚は五感の中で一番優れており、嗅覚によって相手の情報を収集しています。
このように、初めて見るもの初めて会う人に対して嗅覚を使って情報収集をしますが、毎日一緒に暮らしている飼い主さんに対してしきりにニオイを嗅ぐのはなぜなのでしょうか?
①口元のニオイを嗅ぐ理由
- ご飯のいいニオイがする!
- ご飯をもらえる時間だ!
飼い主さんの口元のニオイが嗅ぎ、ペロペロと舐める子も多いでしょう。
これは、飼い主さんの口元に残った食べ物の情報を収集し、「自分もご飯の時間だ!」と認識しているのです。
それは、犬は子犬の時期は母犬の口から咀嚼された食べ物をもらう習性があるためです。また、単に口元に残った食べ物が良いニオイで興味を示す場合もあります。「もしかしてもらえるかも?」と期待しているのかもしれません。
②足元のニオイを嗅ぐ理由
- どこに行っていたの?
- 体調はどう?
実は汗のニオイを嗅ぐことで、「飼い主さんがどこに行っていたのか」「飼い主さんは今どんな体調なのか」を把握することができます。汗のかき具合や汗の濃度などの情報を読み取っているのでしょう。とくに足は汗をかきやすい部位なので、しきりにニオイを嗅ぎます。
③手のニオイを嗅ぐ理由
- 飼い主さんは安心できる人だ
- 撫でてほしいな~
犬は、人間に手の平を見せられることで「自分にとって敵ではない」「安心できる人」と認識しています。また飼い主さんの手のニオイを嗅ぐことでこちらに気を引かせ、頭や体を撫でてもらおうともします。
④帰宅後にニオイを嗅ぐ理由
- 寂しかったよ~
- どこに行ってたの?
- 違う犬のニオイがする!
帰宅すると、お留守番をしていた愛犬がしっぽを振りながら駆け寄ってくる光景を見たことがある飼い主さんも多いでしょう。それと同時に、しきりにニオイを嗅ぐ仕草もみられます。
これは飼い主さんが「どこで、何をしていたか、誰と会っていたか」を確認しています。洋服についた食べ物のニオイ、タバコ、空気、香水、他の人間、他の犬など、ニオイを嗅ぐことによって得られる情報は盛りだくさんです。とくに他の犬のニオイがしたときは、ヤキモチを妬いてニオイを嗅ぎ続けるかもしれませんね。
愛犬にニオイを嗅がれているときはどうすればいい?
これまでご紹介した通り、犬が飼い主さんのニオイを嗅ぐ理由のほとんどが、友好なものです。つまり、ニオイを嗅ぐということは飼い主さんが大好きということ。そのため、愛犬にニオイを嗅がれているときは可能な限り全て受け入れましょう。
しかし、ニオイを嗅ぐだけでなく執拗に舐めるような仕草がみられたら注意が必要です。人獣共通感染症を考えると、避けることをオススメします。
日本は狂犬病予防法により年に1回の予防接種が義務付けられているので、1957年以降は国内感染者例はありませんが、海外では毎年死亡事例が確認されているので日本でも油断はできません。
まとめ
ソファでくつろいでいるとき、ご飯を作っているとき、寝ているときなど、状況や気持ちによってニオイを嗅ぐ理由が違うことが分かりました。飼い主さんの洋服や靴のニオイを気に入って、自分の寝床に隠す子もいるようです。自分に興味を持ってしきりにニオイを嗅いでくる愛犬が、より一層愛らしくなりますね。