犬にとっても心臓病はとても怖い病気
犬にとって危険な病気は多くあります。犬は「ここが痛い」などと伝えることができないため、飼い主が普段の様子と比較して、少しでも違和感を感じたら念のため病院へ連れて行き、検査をしてもらうことが早期発見の鍵となります。
特に心臓病は、犬にとっても非常に怖い病気の1つです。病状が悪化してから症状が現れることも多いため、少しでも早く発見し治療を始めることが重要です。
心臓病は最悪の場合、死に至る危険性も高くちょっとした異常を見過ごしてしまい、そのまま放置していたら、取り返しのつかない事態に発展してしまうというケースも珍しくないのです。
完治は難しく早期発見と治療により進行を遅らせることが重要
心臓病の多くは、完治が難しいとされています。これは、完全に治す治療法が確立されていないことや、発見時にはすでに病状が悪化してしまっている病気が多いからです。
完治は難しくても早期発見と早めに治療を施すことにより、病気の進行を遅らせることは可能です。少しでも長く愛犬と過ごすためにも、飼い主がその異常に気づき適切な対応をとってあげることが大切です。
犬が心臓病になっているかをチェックする方法
では、犬が心臓病を患っている場合、どのような症状を現すことが多いのでしょうか。意外と見過ごされがちな以下の症状には、特に注意しましょう。少しでも「あれ?うちの子に当てはまっているかも」と思ったら、念のため動物病院で診てもらってください。
1.激しい咳をするようになったり下痢の頻度が高くなる
犬が心臓病を患っている場合、激しい咳や下痢の頻度が高くなることがあります。「カッ、カッ、カハッ」という乾いたような、何か詰まらせているような咳をすることもあれば、「ゴホオ」という風邪のような咳を見せることもあります。
苦しそうに何かを吐き出したいような様子を見せるため、一見「食べ物が喉に詰まってしまったの?」と勘違いされがちですが、慢性的に激しい咳をするようであれば、心臓病を疑い診察してもらいましょう。
また、心臓病を引き起こすと腸の働きにも影響を与えることが多くなり、多くの心臓病で下痢の症状が見られるようになります。1〜2日で下痢の症状が治らない場合は、心臓病を含めた他の病気も疑い、病院へ連れて行きましょう。
2.散歩を嫌がったりすぐに息切れするようになる
心臓病を患うと身体中に酸素がうまく行き渡らなくなるため、すぐに息切れするようになります。「歳をとったから」などと勘違いされてしまうことがありますが、あまりにも短時間で息切れするようであれば、心臓に強い負担がかかっている可能性を疑いましょう。
また、すぐに疲れてしまう傾向も強く、今まで「散歩行く?」と聞くと嬉しそうな様子を見せていた愛犬が、散歩に行くことを嫌がるといった変化が見られることもあります。
そして、全身に酸素を含む血液を送る働きも鈍くなるため、日頃の生活の中でもふらついたり、時には倒れてしまったりと弱った様子を見せることも多くなります。
3.慢性的に食欲不振に陥ったり痩せていく
意外と見落としがちなチェック項目として、慢性的な食欲不振があります。実は、心臓病を患った初期段階でよく見られる症状に、食事の選り好みがあるのです。
わがままだと勘違いされがちですが、臭いや好みの変化などが原因になり、今まで食べていたドッグフードを食べなくなるということが起こります。
また、慢性的な食欲不振によって痩せていくのも心臓病の大きな症状の1つです。中には、食欲不振に陥っていなくても、心臓性悪液質と言われる全身の消耗状態に陥っており、自然と痩せていってしまうこともあります。非常に危険なので、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。心臓病は、病状が悪化してから症状を発症することの多い病気です。少しでも「以前と違う」と違和感を感じたら、すぐに動物病院へ連れて行き、診察や検査を行ってもらいましょう。心臓病は早期発見、早期治療が大切ですよ。