犬はトウモロコシを食べても大丈夫?
これまで与えたことのない食べものを愛犬に与える時、「これって犬にあげて大丈夫なのかな?」と心配になると思います。
結論から言うと、犬にトウモロコシを与えることは問題ありません。
ドッグフードの原材料として使われていることも多い食材ということからも、犬にとって有害なものではないことがわかります。
トウモロコシに含まれている成分は水分と炭水化物です。体を動かすエネルギーになるものなので、米や小麦と同様の働きが見られる食材です。
また、粒の皮部分には不溶性の食物繊維が多く含まれているので、便通を良くする効果も期待できます。
そのほかにも、ビタミンB群やビタミンE、マグネシウム、カリウム、カルシウムなどのビタミン・ミネラル類も豊富に含まれています。
さらに、妊娠期の犬の体に必要な葉酸も含まれていることでも知られています。
犬へのトウモロコシを与え方
ドッグフードなどの原料としてではなく、トウモロコシそのものを与える時には、消化しやすい形で与えることが大切なポイントです。
トウモロコシは一粒ずつが「セルロース」と呼ばれる食物繊維で包まれている状態なので、そのままでは消化しにくい傾向が見られます。
そのため、トウモロコシを与える時は柔らかく茹でるようにして、細かく刻んだりすりつぶしたりするとより消化しやすい状態にしてあげることができます。
ただし、便秘気味で便通を促進したい場合は、すりつぶさずに与えた方がいいかもしれません。
また、特定の品種を除いて、トウモロコシは生の状態で与えると下痢や嘔吐の原因になることがあるので、必ず加熱してあげるようにしてください。
犬にトウモロコシを与える時の注意点
芯は絶対に与えない
トウモロコシを与える時に特に注意したいのが、芯の存在です。
トウモロコシの芯は食材としては非常に固く、食べてもほとんど消化することができません。そのため、胃腸でほとんど消化吸収が行われないため、腸を傷つけたり詰まったりして閉塞を引き起こすこともあります。
また、トウモロコシの粒の部分を食べてるいる勢いで芯を飲み込んでしまうと、喉に詰まってしまうこともあり、窒息してしまうことも少なからずあります。
与える時には、芯に身がついたままかじらせるのではなく、芯から取った状態で粒の部分だけを与えるようにしましょう。
下痢をしないように与えすぎに注意する
トウモロコシは食物繊維が豊富で、消化しにくい食べものでもあります。そのため、一度に大量に与えると、消化不良を起こして下痢になってしまうことが多くあります。
トウモロコシを与えた後のうんちに、黄色い粒がそのまま残っている場合は、しっかりと消化できていないということなので、刻んだりすりつぶしたりと与え方を工夫するようにしましょう。
特に胃腸が弱く、下痢をしやすいタイプの犬は与える量に注意が必要です。少量ずつ与えるようにして、様子を見ながら量を調整するようにしてください。
アレルギーがないか確認する
トウモロコシはアレルギーの原因になることが少なくありません。
トウモロコシによって食物アレルギーを起こすと、皮膚に赤みやかゆみが出たり、下痢や嘔吐を引き起こしたりします。
重度の場合はアナフィラキシーショックを起こす可能性もあるので、少量ずつ様子を見ながら与えたり、アレルギー検査を事前に行ったりすることをおすすめします。
まとめ
トウモロコシはドッグフードなどにもよく使われている食材で、甘味が感じられることから犬も好んで食べる傾向にあります。
食物繊維をはじめ、ビタミンやミネラルも含まれている栄養豊富な食材ですが、その特性上、大量に与えると下痢をしてしまう可能性があります。
また、食物アレルギーを引き起こすこともありますし、芯の誤飲の危険性もあります。
トウモロコシを与える場合は、犬の体質を考慮し、食べさせ方に十分気を使って与えるようにしましょう。