犬の肉球に人間用のハンドクリームを使っても大丈夫!?
健康被害が及ぶような危険性はありません。犬の肉球が乾燥でカサカサしている時、白くなっている時、ひび割れ対策などとして人間用のハンドクリームを塗っても構いません。
注意点をいくつかあげますので、愛犬の肉球に人間用のハンドクリームを使っても問題はないかよく考えてからご使用ください。
香りの刺激が強いハンドクリームはNG
犬の肉球に人間用のハンドクリームを使う時は「無香料」であると良いです。
香りの刺激が強いハンドクリームは犬が嫌がります。香りを取り除きたくて肉球を執拗に舐めてしまうことがあります。
肉球のケアをする程度の量であれば人間用のハンドクリームを舐めても体調不良などは起こりにくいですが、執拗に舐めることで炎症を起こしてしまいます。
アロマオイル(精油)を配合したハンドクリームがありますが、人間であればリラックス効果が得られますが、犬には香りの刺激が強すぎてリラックス効果は得られないでしょう。
愛犬の肉球のケアに香りの強い人間用のハンドクリームを使うのはやめた方が良いです。
油分で滑りやすくなる
犬の肉球に人間用のハンドクリームを使うと油分によって滑りやすくなります。
フローリングで滑って転倒してしまわないよう注意してください。ケアを済ませた直後は自宅の階段の上り下りはさせない方が良いです。滑って転落する恐れがあります。
肉球を優しくマッサージするように保湿した後、乾いたやわらかいタオルで拭き取ると良いです。十分に保湿されれば拭き取っても乾燥することはありません。
犬の肉球に人間用のハンドクリームを使う時は、油分の多いクリームタイプよりも保湿力の高いミルクタイプ(乳液)がおすすめです。
尿素を配合したハンドクリームはNG
犬の肉球に人間用の「尿素」を配合したハンドクリームを使うと肉球を傷めやすくなります。
尿素は硬くなった肌の角質をやわらかくする効果がある成分です。人間のガチガチに乾燥したかかとには効果が得られますが、カチカチに角化し固くなった犬の肉球のケア以外は使わないほうが良いかもしれません。
肉球をやわらかくし過ぎてしまうとお散歩の時に傷つきやすくなってしまいます。傷口からの細菌感染などによって肉球が炎症を起こし、歩行が困難になるなどの恐れがあります。
使いすぎなければ少々使用してもほぼ問題はありませんが、肉球が乾燥によって硬くなったりひび割れてしまった時は病院で診断を受け、適切な薬を処方してもらいましょう。
犬の肉球の正しいケア方法
肉球を守るための機能が備わっています
必ずしも肉球にクリームを塗ってケアしなければならないわけではありません。
人間のように多量の皮脂が分泌されることはありませんが、犬の肉球にも乾燥を補うために皮脂を分泌するなどの機能が備わっています。
ケアをしてあげなければ、とクリームを塗ったことが乾燥や症状を悪化させてしまうことがあります。
乾燥によって肉球を痒がったり痛がったりしきりに舐めたりなどしない限り、クリームを塗るケアが絶対に必要だというわけではありません。
拭き過ぎと洗い過ぎに注意
犬の肉球が乾燥する主な原因は「拭き過ぎ」と「洗い過ぎ」です。
お散歩の後など手足が汚れてしまって拭いたり洗ったりしますね。飼い主が神経質であったり潔癖症であるとゴシゴシ拭いたり、お散歩の度にシャンプーで洗ったりしがちです。
皮脂の分泌が少ない肉球ですから必要な皮脂まで落としてしまって乾燥するのです。
汚れのほとんどはシャワーでぬるま湯をかけてあげるだけで落とすことができます。
まとめ
犬の肉球に人間用のハンドクリームを使っても大丈夫です。
肉球のケアをする程度の量であれば塗った後の肉球を舐めてしまっても健康被害は及びません。余分なクリームは拭き取るとより安全です。
- 香りの刺激が強い人間用のハンドクリームは使わないこと
- 油分で滑って転倒や転落しないように注意すること
- 尿素を配合したハンドクリームは犬には向かないこと
以上の3つの注意点を意識しながらケアしてあげてください。
肉球の乾燥や状態がひどい場合にはすぐに病院で診てもらいましょう。炎症や傷があると人間用のハンドクリームでは治りません。