前足をしつこく舐める
わんこが前足をペロペロとしつこく舐めるのは、満たされない気持ちやフラストレーションが溜まっているときによく見られる仕草です。このような仕草や行動を『ストレスサイン』と呼びますが、前足をペロペロと舐める仕草はストレスサインの代表格です。
つまり、わんこにとって愛情を感じられないことは、大きなストレスになりうるのです。ストレスが心身に悪影響をもたらすことはすでに周知の事実でしょう。愛情不足がいかに深刻なものかおわかりいただけるのではないでしょうか。
もちろん、本当に足が痒かったり、指間炎などの皮膚疾患で舐め続けていることもありますが、その場合には患部を見ればすぐにわかります。むしろあまりにしつこく舐めつづけると、それがきっかけで皮膚炎を起こしてしまうこともあるので注意が必要です。
破壊行動に出る
いつもは良い子でお留守番ができていたのに急にイタズラが激しくなった、とにかく家の中のものを壊しまくるので困っている、などの場合も愛情不足によるストレスが起因となっていることがあります。
ストレスでむしゃくしゃして破壊行動に出ている場合もありますが、イタズラをして飼い主さんに叱られることを「飼い主さんがかまってくれる」と認識しており、気を引くためにやっている場合もあるのです。わんこにとっては叱られることよりも無視されることのほうがずっと辛いのです。
後追いをする
飼い主さんが家にいるとずっと後ろをついてくる、出かけようとすると玄関まで追いすがってきて素直にお見送りしてくれない、などの後追い行動も愛情に飢えているわんこによく見られる行動です。少しでもかまってくれる隙ができることを期待して、飼い主さんの後をついて回るのですから、非常に健気な行動です。
また普段からたっぷりの愛情を注がれ、本当の信頼関係ができていれば、飼い主さんが出かけようとしてもわんこは「必ず帰ってきてくれるから大丈夫」「僕を置いてどこかに行ってしまうわけがない」と考え、どっしり構えているものです。
それができずに不安で追いすがってしまうということは、よほど寂しがりな性格という可能性もありますが、信頼関係が築けていない証拠でもあるのです。
体調不良
愛情不足によるストレスが影響するのは、心理面や行動面だけではありません。先にも言及したとおり、身体的にもダイレクトに影響してくることがあるのです。
よく見られる症状としては下痢や嘔吐といった体調不良、そしてフードを食べ残すような食欲不振が挙げられます。もちろん他の病気が隠れている可能性もあるので慎重な判断が必要ですが、動物病院を受診して何の異常もないというようであれば、愛情不足が疑われます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?当初は熱望して飼いはじめたわんこでも、一緒にいる暮らしに慣れてきてしまうと、そこにいるのが当たり前で特別な声がけをしなくなったり、忙しさにかまけてスキンシップの時間をとれなかったりしてしまうかもしれません。
ですがわんこは飼い主さんからの愛情なしには生きていけない生きものです。もしあなたの愛犬に今回ご紹介したような仕草が見られ、愛情不足の心当たりがあるのなら、愛犬との関わり方を一度見直してみるチャンスかもしれません。