日本の夏は暑い!犬の熱中症に要注意
日本の夏は、世界中を見渡しても特に暑いとされています。その原因として、30℃を超える高温と70%以上を優に超えることもあるほどの多湿です。
高温多湿な日本の夏は、サウナの中にいるような状態なので熱中症になりやすく、最悪の場合死に至る危険性があります。しかし、これは人間だけに当てはまることではありません。
洋服を着たり日傘を使ったり、涼む方法を知っている人間とは違い、犬は散歩中に直射日光を浴びることも多く、地面に近いところを歩くので、人間以上に熱中症になりやすいと言われています。したがって、飼い主がしっかり体調管理してあげる必要があるのです。
犬が熱中症になっている時に現れる初期症状5選
では、犬が熱中症になってしまった時、どのような症状が現れるのでしょうか。以下の症状は、熱中症の初期症状としてよく見られる症状なので、このような症状が現れたら、すぐに対処する必要があります。
1.「ハァハァ」と呼吸が荒く速くなる
「ハァハァ」と息が荒くなっている場合、犬が暑さを感じているサインです。この時点で、熱中症になりかけていることもあるため、室内にいる場合は室温調節を、散歩中であれば日陰で休んだり、家に帰宅するなどの対応を取るべきです。
もしも荒い息に加えて呼吸が速くなっている場合は、熱中症の初期症状が現れている状態です。すぐに涼しい場所で休ませ、飲めるようであれば脱水症状を避けるためにも水を飲ませましょう。
2.よだれをいつもより多く垂らしている
息が荒くなり、呼吸が速くなることで、同時によだれの量が多くなる犬も多いです。よだれの分泌量が多くなることで、口の中によだれを溜めておくことができず、そのままダラダラと外に流れ出てきてしまいます。
3.ぼーっとしていたりふらふらとおぼつかない足取り
熱中症の初期症状として、いつもよりぼーっと焦点の合っていない目をしていたり、歩くときにふらふらとおぼつかない足取りで元気なく歩いたりといった行動が見られます。熱中症により脳に酸素が行き渡っておらず、酸欠状態に陥っている可能性が高いです。
このような症状が見られた場合、そのまま放置していると熱中症が重症化する恐れがあります。すぐに涼しい場所へ連れて行き、横になるなど休ませてあげましょう。
4.横になった状態から起き上がろうとせず元気がない
家で過ごしている時も熱中症には気をつけなければいけません。普段は元気に起き上がっていることが多い愛犬が、横になった状態からなかなか起き上がろうとしなかったり、元気がなかったりする場合は、熱中症の初期症状が現れている可能性が高いです。
この場合は室内なので、まずは冷房や扇風機で室温を調節し、それでも元気や食欲が戻らない場合は、保冷剤などで体を冷やしてあげましょう。
5.舌の色や口の中の色が赤くなっている
熱中症の初期症状として判断しやすい場所は、口内です。舌の色や口の中の色が普段よりも赤みを帯びていると感じた場合は、熱中症を疑ってください。
熱中症の初期症状で最も多い症状が、荒い呼吸や心拍数の加速です。その際、口を開けていることが多いので、少しでも熱中症を疑っている場合は、口内の様子もチェックしましょう。
ヒト用の体温計で良いので犬専用のものを1本持っておくと安心です。手で触っていつもより熱いかもしれないと思ったり、熱中症を疑わせるような症状があるときには体温を測りましょう。犬の体温は肛門で測ります。体温計の先端を1㎝位差し込めば十分です。
熱中症の初期症状が愛犬に現れた時の対処法
以上のような熱中症の初期症状が見られた場合、飼い主としてどのような対応を取るべきなのでしょうか。応急処置として、以下の対処法を実践してください。
- 涼しく日光の当たらない場所へ移動させる
- 飲めるようであれば水を飲ませる
- 保冷剤を頭や首、脇の下やお腹などに当てる
- 体に軽く水をかけて風を当てる
- 室内であれば冷房などで室温を調節する
この状態でしばらく様子を見て、症状が落ち着いてきたようであれば、その後はしっかり休ませ、食欲が出てきたら体に負担のかからない程度に食べさせましょう。
もしも改善されず、その後、嘔吐や下痢、痙攣といった症状が見られる場合は、重症化しています。すぐにかかりつけの動物病院へ連れて行き、診察と治療を受けましょう。この際、搬送中は体を冷やしてあげてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。日本の夏は高温多湿で人間にとっても犬にとってもつらい季節です。お互い熱中症に気をつけ、愛犬に熱中症の初期症状が見られたら、すぐに対処してあげましょう。改善後も念の為、動物病院で診てもらうと安心ですよ。