1.濡れた体を早く乾かすため
犬が体をブルブルと震わせる理由としてまず考えられるのが、体についた水分を飛ばすためです。
雨の日の散歩の後や、水遊びをした後、シャンプーの時など、体が濡れた時には体を強く大きく震わせる様子が見られると思います。
それは水分で体が重いため、ブルブルとすることで解消したり、水に濡れて体温が奪われることを防いだりすることが目的とされています。
とくに、犬は被毛によって体温を維持していますが、被毛が濡れていると十分にその働きが期待できません。
そのため、被毛についた水分を飛ばして、被毛の断熱や保温機能を回復させようとしていると考えられています。
2.体に違和感を感じている
体が濡れているわけでもないのに、体をブルブルと震わせている時は何か違和感を感じている可能性があります。
体のどこかにかゆみや痛み、なんとも言えない不快感などを感じているとそれを取り払うために体を震わせることがあるのです。
犬の体に葉っぱなどの異物がついていたり、ノミやダニなどの害虫が寄生してしまったりしていると体を震わせることでそれを取り除くことができる場合があります。
体を震わせることで違和感や不快感が解消できた経験を持っている犬は、ちょっとしたことで体を震わせる様子が見られることがあります。
そのため、皮膚や耳など外から見たり触ったりしてわかる場所ではなく、腹痛や頭痛などを感じている時にも体を震わせることがあります。
このような様子が頻繁に見られる場合は、念のため動物病院で検査してもらうと安心です。
3.気持ちを落ち着かせるため
犬は自分の不安や緊張を落ち着かせるためや、対峙している相手の気持ちを落ち着かせるために「カーミングシグナル」と呼ばれるボディランゲージを見せることがあります。その中のひとつに体を震わせるという行動もあるのです。
知らない場所に行って緊張している時や、苦手な相手に会った時などに体を震わせている時は、自分の気持ちを落ち着かせようとしていることが考えられます。
また、自分に対して吠えたり威嚇したりと敵意を見せている相手の目の前に、ブルブルと体を震わせている場合は「落ち着いて!戦う気はないよ」ということを伝えようとしている可能性があります。
4.飼い主さんにかまってもらうため
飼い主さんの気を引くために、さまざまなことをする犬がいます。
可愛らしくそっと寄り添ってきたり、おもちゃを持ってきて遊びに誘ったりといった行動だけでなく、「どうしてそんなことを?」と思うような不思議な行動で注目を集めようとする犬もいます。
静かなアピールでは飼い主さんの気が引けないとわかると、わざと吠えたりいたずらをしたりして困らせることもあります。
少しくらいであれば、怒られてでもいいから自分に注目を集めたいと考える犬も少なくないのです。また、わざと足を引きずって歩いて心配してもらおうとする犬もいると言います。
このように、犬は私たちは想像もしない方法で自分に目を向けようと努力しているため、ブルブルと体を震わせる行動もそのひとつとして行われている可能性があります。
まとめ
犬が体をブルブルと震わせる行動には、さまざまな理由があります。
一般的には、体が濡れた時にその重さを解消するためや体温の低下を防ぐために、体を強く震わせます。
雨の日やシャンプーの後などに見られるため、飼い主さんもその様子を見る機会は多いと思います。
その他にも、緊張やストレスを発散するためやコミュニケーションのためなど、精神的な理由から体を震わせることもあります。
頻繁に体をブルブルとさせている時は、まわりの状況などをしっかりと把握して愛犬の気持ちを理解してあげてくださいね。