拾い食いでの死亡事例4選
ここでは、拾い食いでの死亡事例をご紹介します。過去に起きた死亡事例を知ることで拾い食いの対策になったり、飼い主さん自身も「気を付けなきゃ」と心構えを持つことができます。
道端には、飼い主さんが思っている以上に「犬にとって害になるもの」がたくさん存在します。例えば毒性を持つ植物や虫、腐敗した食べ物、タバコ、ビニール袋、釣り糸、バーベキューの竹串、除草剤が付着した雑草など挙げ出したらキリがありません。
①落ちていた食べ物による事例
道端には、犬にとって命の危険となる食べ物がたくさん落ちています。
例えば、家庭から出た生ゴミや放置されて腐敗した食べ物、中毒となるもの(タマネギやチョコレートなど)が含まれた人間の食べ物などが挙げられます。これらを拾い食いして体調を崩し、死に至る事例が多く報告されています。
②竹串やつまようじなどの尖ったものによる事例
意外と道端に落ちているのが、竹串やつまようじです。バーベキューやキャンプ、お祭りなどのあとはとくに注意しなければなりません。竹串に残った食べ物のニオイに惹かれ食べてしまうと、消化器官や内臓に刺さる恐れがあります。
③除草剤がついた雑草による事例
散歩中に通りかかった農園で、愛犬がいつの間にか何かをもぐもぐしているのを飼い主さんが気付き、吐き出させようとしましたが飲み込んでしまいました。その後30分苦しんだのちに亡くなる事故が起きたのです。
動物病院での検査によると、除草剤がついた雑草を食べたことが原因ではないかと考えられています。
④秋田犬の毒殺事件
2019年5月、散歩中の秋田犬が草むらに落ちていたドッグフードを食べ、その後嘔吐などを繰り返し、腎不全で亡くなるという事件が起きました。
調査を行ったところ、ドッグフードや犬の嘔吐物から毒物が検出されました。つまり、何者かが犬を標的として、故意に毒物入りドッグフードを草むらに隠した無差別かつ計画的な犯行ということです。
誤飲トラブルを避けるためには
愛犬との楽しい散歩中に起きた、拾い食いによる事故や事件。とても悲しく、胸が締め付けられます。こうした誤飲トラブルを避けるには、日頃からのコミュニケーションやしつけがとても大切になります。
1.「マテ」をしつける
愛犬が何か気になるものを発見してニオイを嗅いだり咥えてしまう前に、「マテ!」と声をかけましょう。こうすることで犬が制止した場合、誤飲トラブルを避けることができます。
そのためには、日頃からマテのしつけをきちんと行うことが大切となります。飼い主さんの指示に従ってマテをすることができた場合は、愛犬を思いっきり褒めてあげてください。
2.伸縮リードを使用しない
手元についているロック機能によって、自由にリードの長さを伸び縮みすることができる伸縮リード。最大の長さが3~5mのものが主流で、なかには10m以上のものもあります。愛犬が自由に走り回ることができるので、使用する飼い主さんが多いようです。
しかし、使い方によっては伸縮リードの使用はオススメできません。それは犬の拾い食いに気付きにくくなるためです。
リードを長くしすぎて愛犬との距離が離れると、飼い主さんの目が届かないうちに、気になるものを発見するとニオイを嗅いだり食べてしまうことがあります。拾い食いの常習犯の場合は、伸縮リードの使用はやめた方が良いでしょう。とくに子犬は好奇心旺盛なので、十分に気を付けなければなりません。
家で拾い食いをさせない
家で床に落ちた食べ物を食べて「美味しかった」という良い経験をしたことがある犬は、散歩中にも地面に落ちているものを躊躇なく食べてしまう恐れがあります。
下記のことを心掛けると、犬は地面に落ちているものへの興味が薄れるでしょう。
- 食べ物を床に落とさない
- 人間の食べ物を与えない
- 人間の食べ物に興味を持たせない
- 人間の食事の際に同席させない
- 飼い主さん以外の人からの食べ物は口にさせない
まとめ
散歩中、愛犬が「なにかを頻繁に気にしている」「しきりにニオイを嗅いでいる」などの行動がみられたらすぐに様子を見に行き、危険なものであった場合は拾い食いをする前にすぐに離しましょう。万が一拾い食いをしてしまった場合は、すぐに動物病院に向かってください。
犬にとって散歩は、楽しくて特別な時間です。外の世界に出て風を感じたり、草花のニオイを嗅いだり、地面を踏む感触を楽しんだり、飼い主さんと同じ時間を共有したり。愛犬を守ってあげられるよう、飼い主さんの気付きや配慮がとても大切になります。
ユーザーのコメント
20代 男性 匿名
指示に聞けるなら収縮リードでも構わないと思いますがなるべく使わない方が良いでしょう。
家でも完全に安全とは言えません。口に入れられるものはなるべく置かないこと、こまめに整理整頓すると誤飲事故を防止できます。
愛犬の安全を守るのが飼い主の役目です。思わぬ事故で愛犬を失わないよう日頃から気を付けましょう