なぜ犬はモノに執着するのか
1.自分のモノであるという強い意思
犬がモノに執着するのは、そのモノが「自分のモノだ!」という強い意思を持っているからです。
おもちゃを取り上げようとする飼い主に対し、「絶対に放すもんか!」と意地になる犬がいますね。おもちゃを取り返そうと飼い主の後をしつこくついて回ることもあります。
劣化していて危険、汚れているから洗濯したい、新しい同じおもちゃを買ってきたなど、取り上げる理由は様々ですが、犬はその理由を理解することができません。
なぜ取り上げようとするのかわからず、威嚇したり噛みつくこともありますので注意が必要です。
2.心の状態が不安定
犬がモノに執着するのは心の状態が不安定な時です。
モノをケージやベッドの中、家具の下や裏、庭の土を掘って埋めるなど隠そうとする行動が見られることがあります。自分の大切なモノを守るためです。
最近急にお留守番をさせる時間が長くなってしまった時、飼い主と愛犬とのスキンシップやコミュニケーションが減っている時、赤ちゃんや犬や猫など新しい家族が増えた時、引っ越しで環境が変わった時に起こりやすいです。
3.失うことに恐怖心がある
犬がモノに執着するのは失うことに恐怖心があるからです。保護犬に多く見られます。そのモノだけが心を許せる友達や家族のような存在なのかもしれません。
大切にしていたおもちゃを飼い主に捨てられてしまった時にも失うことの恐怖心が生まれてしまうことがあります。
汚くなった、ボロボロになった、新しいおもちゃを買ったなど、愛犬のおもちゃを捨てる理由は様々です。捨てる前に愛犬に報告したでしょうか。捨てる理由を話したでしょうか。
犬にとって大切なおもちゃかもしれません。必ず理由を話してあげてください。
4.モノに執着する遺伝子を持っている
遺伝的な行動によってモノに執着する犬がいます。モノだけではなく、食べ物やニオイにも執着する傾向にあるとされています。
- ボーダーコリー
- ロットワイラー
- ジャックラッセルテリア
- アメリカンコッカースパニエル
- ゴールデンレトリバー
モノの執着する遺伝的な要因を持つ傾向にあるとされている犬種です。
執着心の強さは遺伝子検査によって知ることができます。遺伝的な疾患・性格・行動特性・集中力・防衛本能なども知ることができます。遺伝子検査の費用は5000円~20000円ほどです。
5.ストレスがたまっている
犬がモノに執着するのはストレスがたまっている時です。
普段はおもちゃに興味を示さない犬もストレスがたまると過剰に執着してしまうことがあります。
お留守番している時間が長く、緊張や不安を緩和させるための相手がモノなのかもしれません。
自分のおもちゃを肌身離さず持っていることで解消されるのでしょう。
モノに執着する犬を落ち着かせる方法
モノを取り上げようとすると興奮してしまうことがあります。唸る・吠える・飛びかかる・噛みつくなど攻撃行動をする可能性が高いです。
叱らない
モノに執着して放さないからといって叱らないでください。叱られたり怒鳴られたりするとモノへの執着心をより強くしてしまいます。
褒める
モノを放すことができたら褒めてあげてください。大袈裟にリアクションする必要はありません。「おりこうさん」「えらいね」と優しく声をかけてください。
ご褒美をあげる
モノを放すことができたらおやつをご褒美として与えても良いです。
モノをその場に置いておくとまた口にくわえてしまうので、おやつを食べている間に指定の場所に片付けてください。
まとめ
犬がモノに執着してくる時の心理を5つ解説しました。
- 自分のモノであるという強い意思
- 心の状態が不安定
- 失うことに恐怖心がある
- モノに執着する遺伝子を持っている
- ストレスがたまっている
無理やりモノを取り上げようとすると興奮するだけではなく、飲み込んでしまう恐れがあります。どうしても失いたくないのです。
ムキになって取り上げようとしないでくださいね。