正常な犬の呼吸回数
犬の正常時の呼吸回数は、1分間で10〜35回と言われています。1分間に40回以上の場合は、通常よりも呼吸が早くなっている状態です。
愛犬の呼吸がいつもより早いと感じたときは、お腹に手を当てて上下する回数を数えてみてください。
1分間で40回以上の場合は、なんらかの原因で呼吸が早くなっていると考えられます。
犬の呼吸が早いときに考えられる原因4選
1.激しい運動をした
激しい運動をしたあとは、呼吸が早くなります。
体力を消費した身体を回復させるために、早く酸素を取り込もうとして呼吸が早くなるのです。
しばらくすると落ち着いてくるので、運動をした後に呼吸が早くなっている分には心配しなくてもよいでしょう。
2.ケガをしている
ケガをしているときも犬の呼吸は早くなります。外傷により強く痛みを感じ、呼吸が早くなるのです。
ケガをしていないか、愛犬の身体を確認してみましょう。
3.熱がある
熱が出ているときにも呼吸が早くなります。
体温計があれば肛門で体温を測ることができますが、ない場合は耳やお腹を触ってみましょう。いつもより熱く感じた場合は、熱があるかもしれません。
4.ストレスを感じている
ストレスを感じたときにも呼吸が早くなることが多いです。
恐怖や不安を感じることで、リラックスしているときに働く副交感神経より交感神経が優位になります。
人間も恐怖や緊張を感じると、ドキドキして呼吸が早くなることもありますよね。犬も同じ状態になっているということです。
時間が経てば落ち着いてくるので、しばらく様子をみてみてください。
犬の呼吸が早いときに考えられる病気
以下のような症状がみられる場合は、病気になっている可能性もあります。
- 呼吸が早い状態が長時間続いている
- からだ全体で呼吸をしている
- 安静にしているときも呼吸が早い
- 伏せの体勢がとれない
- 舌が紫色になっている
上記のような症状がみられるときに考えられる病気は、次の3つです。すぐに動物病院で診てもらいましょう。
1.熱中症
熱中症により呼吸が通常よりも早くなることがあります。
犬は普段からパンティングと呼ばれる口呼吸で体温を調節していますが、体温が下がれば通常の呼吸の早さに戻ります。
しかし、熱中症で体温が急激に上がることで、いつもより呼吸が早くなるのです。
熱中症が疑われる場合は、まずは応急処置として水分を取らせ涼しい場所に移動させましょう。
重症にならないように、応急処置が終わったらすぐに動物病院に連れて行ってください。
2.呼吸器の病気
呼吸器の病気には以下のようなものがあります。
- 気管支炎
- 気管虚脱
- 肺炎
どれも気管支や肺といった呼吸に関わる部位に炎症が起きる病気です。
呼吸が早くなる以外にも、咳が出ていたり息をするたびに「ヒューヒュー」と音がしている場合は呼吸器の病気の可能性があります。
3.心臓の病気
心臓の病気には以下のようなものがあります。
- 肺水腫
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 心筋症
心臓の病気でも呼吸が早くなる症状が出る場合があります。
心臓の疾患により、血液がうまく流れず酸素が身体に行き渡らないことで呼吸が早くなるのです。
まとめ
愛犬の呼吸が普段より早いときには、いくつかの原因が考えられます。
今回ご紹介した4つの原因に当てはまるものがないか確認してみてください。
早い呼吸が長時間続いたり、いつもとは違う呼吸の場合には病気の可能性もあります。
自己判断だけで済ませず、すぐに動物病院に連絡してくださいね。